男女比偏ってる世界に女として転生しました。~周りが肉食系女子しか居ないんですが!~

放浪者

第1話

仕事が終わり会社から外へと出た。


「はぁ…あ?…あぁ今日雪降るって予報にあったっけ」


寒い風を肌で感じながらさんさんと降る雪を見た後ゆっくりと駅へと向かう。


「さみぃな…。っとそうだ、なんか今日料理するの面倒いしコンビニで弁当でも買って帰るか」


そう言いながらコンビニがある方へと向かう。


ただ、ここが境目だったのだろうと後で思った。

極端な選択だが、死か生というなの


バリィーンッ!!

ビーッ!ビーッ!!


「ん?何かあったのか?」


スマホを弄りながら歩いていたので辺りの状況を知らなかった男は顔を上げて驚いた。

それはコンビニから少し離れた所にある銀行から警報やら悲鳴やら発砲音やらが鳴っていたからだった。


「嘘だろ?こんなことってあるんだな」


辺りに人は居なく建物の中に避難したうえであの騒動を見物としていた。


「…あれ?ちょ、これ俺やばくね?」


男が居る場所はなんと銀行側の歩道であり、結構危険な場所に男はいた。

しかも発砲音がしたということはつまりそういう武器を所有している奴らがいるというわけで、そして人が居ないのでそんな奴らが今出てきたらすぐ近くに居る俺は真っ先に狙われる訳でして…。


つまるところ、やばいワヨ!


「は、離れねぇと」


スマホをしまい込みその場から離れようと走った。


「はぁはぁ…結構、走ったしとりあえずは安心か?」


走るのをやめて後ろを振り向くと銀行は目を凝らさないと分からないくらいには離れる事ができた。


「はぁ全く、こんな寒い日に犯罪なんかすんじゃねぇよ」


弁当が買えなかった腹いせにそう愚痴りながら横断歩道を渡りかけているそんな時だった。


ゴッ!!!


「は?」


強い衝撃と共に浮遊感を感じた。


ガッ!ドガッ!


「ッ!?」


そして浮遊感が無くなったと思ったら地面に強く叩きつけられる衝撃と尋常じゃないほどの激痛が襲ってきた。


「…(な、にが?は、はは…くそ…が)」


薄れゆく視界に映るのは赤の蛍光灯を交互に光らせる物体とこちらに走ってくる人影、そして振り続ける白い雪だった。


━━

2***年12月**日

**県**市**-****

***銀行にて強盗事件発生、近くをパトロールしていた複数の警察により救援に行くも犯人が武器を所有している事で救出は困難。だが数分後犯人達と思われる人達が車に乗り込んだ事により至急追跡へ、**km離れた位置で確保

軽傷者4名 重傷者2名


死者1名

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