学童子

要想健夫

学童子

 小学生時代、俺は小学五年生に上がるまでは、に通っていました。

家に帰っても、誰も居ませんし、何よりも留守番を一人で行うと言うだけで、怯えていた俺は学童に通っていた方が良かったみたいでした。

 時には、家に一人で帰って一人や二人、三人で外に出ていったりして、友達たちと遊ぶ、学童に通っていなかった、そんなの人達を羨ましく思う事も有りました。

 ですが、そんな窮屈にも、当時思っていた学童でも、沢山の友達が出来ました。



 五時間か、六時間、将又はたまた四時間目か(この際どれでも日によっちゃありますが)僕はランドセルを背負って、家へと真っ直ぐに帰る人達とは、相対して真逆の帰路を辿って、僕は何時も学童に帰っていました。

 存外、急な坂道を時には走ったり、ゆっくり歩いたりしながら帰っていました。

左側には、幾分か深い溝、右側を暫く歩いて見てみたら、木が生い茂る神社、そんな帰路が俺の思い出でした、何よりも安心出来る帰路でした。

学童が直ぐそこにあるのだから、此処らを歩き回れる様な、度胸を持った不審者も居ませんでしたから、もし今俺があの神社に参拝に行ったら、俺が不審者と思われるほど―――それか変わった餓鬼がきだなと思われるでしょう。

 そんな、安心安全の帰路を文字通り、真っ直ぐ辿ると、左側には学童の入口が、見えて、何時もそこから帰っていきます。

中に入ると、少し薄暗い、寂れた玄関で、下駄箱に靴を入れて、そのまま開けた居間へと直行して、スライディングをして先生に帰って来たかを、伝えて、スライディングをするなと怒られる、帰った直後は何時もそんな話をしていました。

 そうして、帰って来た事を伝えたら、居間の後ろ側の自分の棚に、ランドセルを入れて、居間の机の内の自分の席に着いて、勉強か駄弁だべる、そんな感じだったと思います。

そして、暫くしておやつの時間に成って、皆それぞれ、皿を持ってお菓子を選ぶ、それから、お菓子を食べ終わって数分読書に耽る。

 それで全てを順に終えてから、自由時間で学童内の玩具おもちゃや、学童から出て、学校のグラウンドに出て(小学校と学童は言わば隣接されていて、学童からのフェンスを開けたら、直ぐに外に出ることが出来ましたから)遊ぶそんな感じでした。

 そうして、遊び疲れる頃には、彼これ午後五時か五時半頃、それぞれの親が迎えに来て、皆して帰る、学童に帰っての半日は何時もそんな感じでした。

 そんな、での思い出をこれから順に、振り返りながら、記します。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る