第6話 アリス捜索 ─アリス宅

ルイの体調も回復し、エレナ先導の下ミレイ達は森をぬけ、広い野原に出た。


そこには視界を遮るものは何一つなく、ぽつんとあるアリスの家らしきものをすぐに見つけた。

「あの家ですか?」

ミレイが指さしながら尋ねる。

「あぁそうだ。アリスは静かな場所が好きであの場所にしたらしい。」

アリスのことを話しながら3人は家へと近づいた。


家の前に着くと、周囲の静けさが際立って感じられた。

エレナは家を見上げ、深く息を吸い込むと大声を上げた。

「アリス!いるなら出てきてくれ!」


しかし、返事はなかった。

エレナは首をかしげながらつぶやく。

「外出中か…。いや、そもそもここにもう居座っていないのかもしれない。」

「二人はここで待っていてくれ。ボクが先に入るよ。」

そう言うと、慎重にドアノブを掴み、少しずつ押し開けて中を覗き込む。


「罠は、、、なさそうだな。いいぞ、入ってくれ。」

「・・・あれ?」

エレナが合図するも、二人の足音がしないのを不審に思うと、途端に叫び声がする。

「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!」

「ルイ!!!、、、」


振り返ると、ルイが膝をつき、足には矢が深々と突き刺さっていた。

「!?、、、ルイくん!」

エレナは駆け寄る。


「すまない、、、ボクの不注意ばかりに。店長さんこれを使ってくれ。」

エレナはそういい、包帯を渡す。

「・・・ありがとうございます。」


「とりあえず安全な場所に隠れよう。そこからは私1人で探す。」

「分かりました。」

「痛え、、、痛えよ、、、」

エレナはルイを担ぎ、ミレイは後を追う。


着いたのは森の中にある洞穴だった。


「ルイ、、、矢を抜きますよ、、、痛いかも知れませんが我慢してください。」

「待て、これを食べるといい。さっき見つけ」

「この葉って毒性があるんじゃ、」

「命に支障はないレベルだ。それより神経を麻痺させてくれるから麻酔代わりになる。」


「なるほど。」

ルイの方を見ると、痛さを我慢してたのかルイは歯を食いしばっていた。

「ルイ、口を開けれますか?」

ルイは口を開き葉を食べた。


「どうですか?」

「舌が痺れる。」


「痛みは治まってきたしたか?」

「すこしふつ、、、あえ!」

「舌が上手くまわらないのですね。」


「その葉は強力でね、1枚で全身麻酔並の力を持つ。」

しばらくしてルイは完全に眠った。


「よし、じゃあ矢を引き抜いたらすぐに包帯を強く巻いて圧迫するんだ。」


「わかりました。」

ミレイはエレナの言う通りにする。

矢を引き抜くと血が溢れるように出てきた。ミレイは嫌な気持ちになりながらも強く包帯を巻き付けた。


「ルイ、、、」


「ところでさっき何があったんだ」

「私もよく分からなくて、ただ視線を感じたんです。そしたら次の瞬間にはルイの足に矢が刺さってて、、、」


「うーん、アリスだろうなあ、、、」


「ではボクは行くとするよ。店長さんはここでルイくんを見守っていてくれ。」

エレナはそう言うと、ミレイを残しひとりでアリスの家に向かった。


「何かあるといいのだが。」

エレナはアリスの家へ着いた。


再び罠がないか警戒しつつドアを開ける。

しかしそこに見えたのは赤い火柱だった。

「・・・クソッ!」

(アリスを追求するための証拠を隠すための時間を稼がれたって訳か!)

(こうなったらヤケだ。まだ火の広がりは小さい、何がなんでも探してやる!)


エレナは家の中に飛び込み、棚を片っ端から開けていく。

(ここは何もなし。)

(ここも何も無い。)


エレナは二階に向かった。

(ここも何も無い!)

(ちくしょう!、なんで何も無いんだ!!!)

と、そこで何かが破裂する音が聞こえる。


(爆弾か?!)

(さすがにまずいな、、、)


エレナは1階へ向かい、この火の海と化した家から脱出しようとした。


(早くしないと!家がとう、か、、、)

エレナはどんどん体から力が抜けていく感覚を覚えた。

(まだ、どうして)

(どう、、、し、、、て、、、)



〜その一方で〜

「ルイ、、、」


ミレイがルイが起きるのを待っていると、どこからともなく声が聞こえた

「どうもこんにちは店長さん。」

「あ、あなたは!」

そこにはナイフを手にしたアリスがいた。


「どうしてここに!、、、」

「突然ですが、ルイくんを殺させていただきますね。」

アリスはエレナの質問を無視して急に走ってくる。


ミレイは地面に落ちてた木の枝で必死に対抗する。

「ッ、、、あ!」

しかし所詮は木の枝、金属のナイフに勝てるはずもなくすぐに折れてしまった。

「ひゃ!」

次の瞬間にはミレイの腕に切り傷がついていた。

それでもミレイはルイの前に立つ。

「ルイになんの恨みがあるんですか!」


「あーもー、、、うざ。」

その声はかなり低く聞こえた。


「店長さんも、傷つきたくないでしょう?自分の幸せを失いたくないでしょう?」

「わたしも幸せを失いたくないんです。危険分子はすべて取り除かないと、、、」


「何を言ってるんですか!、言葉を濁さずはっきり答えてください!」

「これはこっちの問題なんだよ!、何も知らないやつが口だすんじゃねえ!」

その瞬間ナイフは、ミレイの腹を貫通した。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る