神様達に選ばれちゃったらしい〜VRMMOで神様の力を借りて最強に〜
神埼ミクル
第1話
カーテンが締め切られて真っ暗に近い部屋にキーボードを操作する音とマウスのクリックの音が響いている。
時間が過ぎてその音が止まった。
PCの画面にはチャンピオンの文字がデカデカと表示してあった。
「ふぅ・・・」
PCの前に座っていた少年は大きなため息を吐いてイスの背もたれに深く寄りかかる
そしてそのまま目を瞑ろうとした時
「みなと〜?朝よ〜!今日学校どうするの〜?」
と自分の部屋の外から母親の声がした。
「起きてる。行かない。」
と簡潔に答える
「はーい。学校に連絡しとくわね?」
何回このやり取りをしたかもわからない。
母親も慣れた様子で言葉を続ける。
「今日私隣町の友達の家に遊びに行くから。ちゃんとご飯食べるのよ?お金はいつものところだから」
「ん」
少年は短く返事をしてパソコンに向き直った。
少年は時計を眺めてつぶやいた。
「8時間…流石に少しつかれたな…」
いくら好きなゲームだからといって長時間ぶっ通しでやるのは辛い。
気分転換にSNSを開いていろいろな人の投稿を漁る。
そして面白そうなゲームの情報やいつもやってるゲームの公式からの情報をスマホに送信する。
そうしてネットサーフィンで時間を潰しているとある動画が流れてきた。
題名は
「新感覚ゲーム!!VRの世界に飛び込んでいろいろな人と交流しよう!『エメブロ』」
正直交流のできるゲームには興味がないので動画をスクロールしようとした。
するとコメント欄に
:こんなバトルアクション出来るの熱すぎだろ!!
と書いてあるのが目に入った
「バトルアクション・・・?交流系で・・・?」
少し興味が湧いたのでその動画を再生した。
動画では、広大な自然、手の込んだ建築物、さまざまな動植物、カスタム自由の武器が優雅な音楽とともに流れてきた。
そのまま見ていると衝撃が走った。
『はぁぁぁっ‼』
雄叫びとともに片手剣を振り抜く20代ぐらいの男性
他のゲームのように決められたモーションで動いているのではなく自分の意志で手足を自由に動かしている。
「なん、、、だこれ、、、」
俺は目が離せなかった。
動画が終わってもその動画を何度も見返した。
はじめは一切興味がなかった。
でもこの動画を見て変わった。
心拍数が少し上がるのを感じた。
「このゲーム、、、『エメブロ』、、、?やりたい、!」
俺は思い立ったが吉日を体現するようにエメブロの公式サイトに行き商品を購入しようとしたが
「たっっか、、、」
ゲームソフトだけは5600円と小遣いで買えなくはない値段だった。だが問題は専用ゴーグルの値段だった
「11万9000円、、、」
明らかに通常のVRゴーグルの値段が離れすぎている。
不登校の俺が買えるわけない値段の前に折れは絶望した。
だから、
「買ってもらうか…」
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