第25話

◇5. イリスが逃げる──混戦の隙

 その直後、眷属たちが賞金稼ぎたちとの戦闘に集中した瞬間が訪れる。

 「おい、イリスを押さえとけ——」

 ガルサーグが振り返ろうとしたところ、背後から別の賞金稼ぎの斬撃(ざんげき)が飛んでくる。

 「くそっ……!」

 刃(やいば)が横腹を裂き、血しぶきが舞うが、またしてもガルサーグは歯を食いしばってすぐ再生し始める。

 だが、その一瞬の隙間にイリスが腕を振りほどく形で地面に倒れ込み、懸命(けんめい)に身を転がした。


「逃げるな……!」

 ゼアハが気付いて叫ぶが、同時に別の賞金稼ぎがゼアハに斬りかかり、その攻撃をかわすのに意識を向けざるを得ない。

 サルグリッドも杖を構え直し、結界を張って戦闘に備えるため、イリスへ追撃できない。

 「……そっちのほうが先か。やれやれ」

 ルシファードは額にわずかに皺(しわ)を寄せる。

 「ガルサーグ、見失うなと言っているだろう」

 ガルサーグはイリスを取り逃がしたことに舌打ちしつつ、再び迫る敵を粉砕(ふんさい)するために拳を振り回す。

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