第7話
◇城を出る──不死を信じる4人の従者
ガルサーグ(大柄の眷属)は、門の前で思い切り腕を回す。
「生け捕りだと? 面倒だよな。さっさと殺(や)っちまったほうが早いのに」
低い声には苛立(いらだ)ちが滲(にじ)んでいる。仲間の前では、自分の力を誇示(こじ)したくて仕方ないようだ。
「フフ……でも領主様の命とあらば、逆らう道理(どうり)はないだろう」
ゼアハ(小柄の眷属)が肩をすくめ、陰気な笑みを浮かべる。
「それに、生け捕りのほうが相手を転がして痛めつける余地がある……俺はそのほうが好きだがね」
「下らん冗談はいい。行くぞ」
ルシファード(リーダー格)は冷徹に言い放ち、風になびく黒衣のすそを揺らす。
「お前たち、好きに暴れるなよ。領主様の命が最優先だ」
「はは、わかってるって。あんたが怒ると怖いからな」
ガルサーグが軽口を叩きながら、夜の荒野へ踏み出す。サルグリッドも後に続き、杖の先を地面にトントンと当てながら歩調を合わせる。
「このアヴァロンって村、以前から貢ぎ物(みつぎもの)を差し出してたんじゃなかったか?」
サルグリッドが思い出したように呟(つぶや)く。
「人間の集落はどこも似たようなもんさ。我らが行けば震え上がる。それを見届けるのが、まあ娯楽ってとこだろう」
ゼアハは肩をすくめ、赤黒い瞳をすいと細める。
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