第41話

ハイドを迎えに行くと、教室には居なかった。



静ちゃんは居たから




「静ちゃーん。ハイドはー?」



「あー?」




静ちゃんがクイッと親指を向けたのは中庭。



告白の名所。



まぁ、うちの弟モッテモテ。


八千に似て、カッコ可愛いからねー。




「相変わらずモテるねぇ」





一華ちゃんが言う。





「え、何その顔」




ヤレヤレ、わかってないなー一華ちゃんは。



一華ちゃんもハイドに負けないぐらいモテるのよ。



海斗くんと凛ちゃんの娘だもの。



海斗くん似の色素の薄い髪と瞳の童顔で、とっても可愛いから。



でも一華ちゃんはそういうのが苦手で……



だから八千と静ちゃんが先回りして、阻止しまくっているという。



内緒よ?



んふふ。



一華ちゃんの相手は、八千とハイドが認めた人じゃないと。



静ちゃん?


静ちゃんは……



まだまだね。


だって一華ちゃん自身が静ちゃんを好きじゃないから。



一番大事なのは一華ちゃんの気持ちです。



一華ちゃんはどんな恋愛をするんだろう。



想像出来ない!!


でも楽しみ!!



八千?


八千もそれはモテますよ?


ハイドのお姉ちゃんだもの。



でも八千は公言しちゃってるから。




心に決めた人がいて、その人以外考えられないって。



それでもたまに強者が来るという。



返事は決まってるのに。



そして逆ギレしてくるから、もう二度と逆ギレ出来ないようにする。



どうするのかって?



内緒。


エグいから。




「来てたのか」



「ハイド」




戻ってきた、は良いけれど。



ふむ。




八千はハイドに抱きつく。




「帰ろ、ユッキーとひなちゃんが待ってる」



「……ああ」




断ったことで相手を傷つけたと、自分も傷つくの。



優しい子だから。

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