第38話

NOside



「??」




先に講堂で保護者席に座っていた喜田川は講堂に入ってきたシンの様子が変なことに気付く。




妙に強張った表情。



可愛い顔が台無しである。



緊張している?



入学式で?




それはない、と喜田川は思う。



シンはとても楽しみにしていた。



そしてシンの周りには今、これからきっと友達になれるだろうという人物が3人いる。



友達の出来なかったシンにとってそれがどれ程嬉しい事か。



ニヤけはすれど、あんなに強張ることはないはず。




(何かあった?)




離れていた間に。



喜田川はシンから視線を外し、ある一点を見つめる。



そこには壁のシミ……ではなく人が居た。



その人物に喜田川は目で問いかける。



何があったか?と。



人物は手を動かしてサインを送ってきた。



うん、うんと頷く喜田川。



それが暫く続くも……




(全くわからないわ)




ただのわかったフリだった。




直接、本人に聞いたほうが早い。



そう思い立ち上がるも、入学式が始まる時間は刻一刻と近づいていて……。




シンの元へは行けなかった。




(何かが起こると思っていた方が良さそうですね)




辺りを警戒しつつ、喜田川は席についた。

































そして入学式が始まるまさにその瞬間。



……事は起こる。

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