イチ
銀狼Ⅱ
第1話
何かを囲みながらどこまでも黒く。黒く黒く広がる漆黒と錯覚しそうなほどの、鮮やかな黒。
その中心にたたずみ空を見上げる白。
花壇に座って足をぶらぶらと遊ばせながら、一人。
「――ノエル。」
「うん。」
ふら、と視線を宙に彷徨わせていたその横顔が、凛と前を見据えた。
白に限りなく近い銀髪がサラ、と零れる。
それを邪魔そうに払った少女、薄く白い紅を引かれている形のいい唇が開かれた。
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