第2話 何のために?
あれは約20年ぐらい前のことであった。私のマンションのゴミ置き場でひどいゴミ荒らしが頻繁に起きた時期があった。ゴミの収集日直前のゴミが一番溜まっている時を狙ってゴミを荒らしにくる何者かがいたのだ。ただ荒らされるだけであったらそれで良かったのだが、ゴミを収集する日にゴミが散らかりすぎていているとゴミを収集車が持っていってくれなかったのである。これが当時の私には一番のストレスであった。当然、散らかったゴミを再度集め、ゴミ袋に入れ直すことを私がしなければならなかったのだ。当時、一人で怒り狂いながらこの作業をしていたのを今でもよく覚えている。しかもその時期はちょうど夏場であった。炎天下の中、腐った生ゴミの異臭に耐えながら、私はゴミをかき集めなければならなかったのだ。また、荒らされるのではないかという恐怖を抱きながら、、、
私はこのような卑劣なことをする犯人に対して許せない気持ちとともに強い疑問も感じていた。一体誰が「何のため」にこんなことをしているのだろうかと。
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