第24話 お茶

自分の部屋にある、お母さんのお下がりの貴族についての本を開いた。

サーラタ公爵家のページを開くと、当時の公爵家の人の名前が出てきた。当主のアルディア、そしてその息子の

「あった。」

と思わず声を出してしまった。

今日リニーの家で出てきたお茶はロードルという名前で、隣国でよく栽培されているお茶で、この国での輸入の独占権は確かサーラタ公爵家が握っていたはず。確か、皇帝の毒殺に使われたお茶がそれだっという理由でそれ以降は帝国で手に入れるのは難しくなり、このお茶を知っている人はわずかしかいなかった。私は、小さい頃に母が飲ませてくれたことがあって覚えていたけど、まさかそれがここで出でくるなんて思いもしなかった。それに、あの立ち振る舞いは普通の貴族ではないし、私の父親のものであるこの手記を持っているのに相応しい”ライセル”は、サーラタ公爵しかいないのである。また、年齢はわからないが、私とリニーが同じ年齢だから、お父さんの年齢もかなり近いはず。リニーの父親がサーラタ公爵家の息子で、騎士と結婚したのであるとすると、私のお父さんが行方不明になったのとサーラタ公爵家が没落したのはかなり近い。ただ、この手記を手にしているということは、私のお父さんが行方不明になった方が先である可能性が高い。私のお父さんについてリニーのお父さんに聞いてみたいけど、お互いにどこかに漏れた時のリスクが高すぎる。それに、この隠されたページのことに気づいていないで、尚且つ私の予想が外れている場合は取り返しのつかないことになってしまう。と、考えれば考えるほど頭の中が混乱していった。

誰か協力してくれる強い人がいればと思いシーアのことを思い浮かべたが、それはそれでサーラタ公爵家と関わりがなかった場合にもっと大変なことになってしまう。

『しばらくは様子見かな』

と思い、本の最後のページを再び糊付けした。

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