第41話 平穏?

 筋肉痛と戦いながら学園に登校した俺は、武庫川先生により無事に机が復活した。

 武庫川先生は冷たそうに見えて――なんやかんやで優しい?謎な先生だが机と椅子があれば問題ない。

 というか、今日は座りたかった。いや、机につぶれて休みたくなりそうだったので、机の復活はうれしいことだった。

 まあさすがに朝から筋肉痛で動けないので寝ます――と、いう事はさすがにできなかったので、真面目に授業を受けた。

 そして今日は移動教室や体育がなくて本当に良かった。

 筋肉痛なめちゃだめだわ。それも人の身体だからいろいろおかしかったのがさらにおかしくなる。という状況だった。

 まあ休み時間に西宮さんたちに不思議な顔をされることがあったが――まあ大丈夫だろう。

 ということで、この日の授業は普通に受けることができた

 めずらしい。

 超珍しいと言ってもいいかもししれない。

 まあ教室の窓際では男子集団が何やら不満そうだったのはもちろん知っているが。

 何もできない様子だった。


 なぜなら――先ほどちらりと言ったが。

 西宮さんたち。

 たち。という事は――。


「飛鳥さん!」

「呼んでない!」

「呼ばれなくても来ても問題ないでしょ」

「あるから」

「そんなことより」

「そんなことよりじゃなくて!」


 ――アホネズミがこの教室に来るからである。

 休み時間ごとにやってきやがった。

 幸い西宮さんも休み時間ごとに話に来てくれていたのでアホネズミと2人というそんなことになれば、さらに教室内でおかしなことが起こるという状況だったが。西宮さんに感謝だ。

 ちなみに今日だけで同じようなやり取りは午前中続き。昼休みも現れ。午後も現れると。何ともまあ迷惑なアホネズミだった。

 休み時間が来るたびに教室の男子集団に目を付けられる――とかよりはいいかもしれないしが。

 あ、あと、教室の女性陣は――意外とおとなしい。

 ちょくちょく休み時間とかに男子のところに集まっては居るが――まあおとなしい方か。それはいいことだ。

 こちらも特に刺激するつもりもないしな。

 

 とまあそんなことが1日続いたのだが――思わぬ効果もあったりする。

 というか、ここ最近同じような状況だったからというべきか――。

 この俺。飛鳥さんが毎回毎回やってくるアホネズミに対する態度が冷たいからとでも言うのか。言いたいことを言っているとでも思われたのか。どんな関係に見られたかはわからないが周りのクラスメイトも俺。飛鳥さんがなんか――前と違うと感じがしたらしく。少し雰囲気が変わり。放課後には最小限と言えば最小限だが。それでも俺に声をかけてくるクラスメイトが現れだしたのだが――これはアホネズミのおかげ――とは言わないからな。絶対だ。

 そうだ、西宮さんのおかげにしておこう。

 そうだよ、毎回休み時間に西宮さんと話していた。だからそのことから他のクラスメイトも何か感じたのだろう。

 

 そりゃ――もしかすると、アホネズミの方が評判が意味わからないくらい全体的に良いので、アホネズミとよく居る俺たちがアホネズミの仲間とでも思われたのか。アホネズミに手を出すのはなかなかの勇気が居ることなので、というか、アホネズミに嫌われる方がデメリット。特に女子生徒は――と、いう事から。

 いや、もちろん事実は知らないが。でもアホネズミのことをちょっとだけ真面目に考えてみると――アホネズミという盾とでもいうか。意図せずに俺は何かを手に入れてしまったのかもしれないが。

 ――クソ。まさか俺。アホネズミの世話になるとは……。いや、なっていないと思いたい。そうだ、俺はアホネズミに強気――うん?強気。まさか……実はアホネズミ。千鳥橋に対して、『強気の飛鳥さんヤベー』『これ飛鳥さんも怒らせたらやばい』とか思われていたり……。


 あれ?俺なんかやっちゃったか?


「よ、飛――」

「誰も呼んでないから!」

「――反応早っ」

「ストーカーで訴える」

「いやいやいやおかしいから」

「おかしくない」

「――あはは……」


 なお、これは放課後のやり取り。

 まさかの放課後になったら即現れたアホネズミ。

 西宮さんと駅まで一緒に帰る計画していたのに、余計なものが先に来てしまった。

 アホネズミの後に来た西宮さんが若干引き気味だったのは――俺たちが言い合っているからではないだろう。

 アホネズミの毎回来るこの行動に引いていたと思う。

 ――あれ?まさかの――仲良しとか思われた?いやいやそんなことはない。

 これはとっととアホネズミと別れて、西宮さんと変える。そして今日も付かれるまで走ってやる。

 そうだ。アホネズミのことは無視すればいいんだ。


 とまあ特に何かあったわけではないが。

 なんか筋肉痛のことは途中で忘れ。そしてなぜか声が少し枯れた気がする1日だった。

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