第31話 ≠ 星に願いを ≠
真っ白な空間の中で白い服。白いローブのようなものを着た成人くらいの男性が椅子に座っている。
周りには誰もいない。
その空間は見上げれば天井と通常ならなる部分が満点の星空――と、現実世界ではない場所であることが分かる。
この場所は生きている者は訪れることがない場所。
『――玲奈には幸せになってもらいたい』
すると、白いローブを着た男性がひとり言を言い出した。
『今の飛鳥家はおかしい』
『何故――玲奈がまるでいないような存在で、どこの誰かも知らない男が跡取りとなっているのか――』
『それもすべて――僕の身体が弱かったから』
『――今更だけど。本当は玲奈と2人仲良く暮らしてみたかった』
『あの時は無力だった僕』
『――――でも今なら玲奈だけなら幸せにできる』
『――入れ替えてしまえばいい。僕が罰を受けるのは問題ない。全く問題ないこと』
そして、その場所で白いローブを着た1人の男性が願った。
間違えることのないように、今まで調べた結果をはっきりと。そしてゆっくりと願った。
『現在の飛鳥家に居座っている見知らぬ家の長男と玲奈を入れ替えてください』
満点の星空に星が流れる――。
白いローブを着たの男性のこの願いが届けば、冷遇されるのは――見知らぬ家の長男。
そして玲奈が見知らぬ家の長男がのうのうと居座っている場所へと。
正しい場所へと戻り。幸せに暮らせる――――はずだった。
白いローブを着た男性のその願いは、確かに言葉の通り叶うこととなった。
願いを願った男は――その後罰せられ暗い部屋へと落ちていった。
そこは先ほどの空間とは正反対。真っ暗な闇。底の見えない真っ暗なところへと1人で落ちていった。
白いローブが脱げ素顔が見える。
落ちていく男性は最期に願うことに成功したからか闇に落ちていくが穏やかな表情だった。
その男性――どこか飛鳥玲奈と似たような雰囲気があるようにも――だったがもう闇の中。姿は全く見えなくなった。
――もう二度と男性が現れることはない。
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