第5話
「もうこれ以上あのシイタケの出汁になるなんて
勘弁ですしね」
「それよりあの椎と
会話できること自体がすごいんだけどね」
「え、なぜ?」
「だって椎って口悪いし、態度悪いし、
女子は誰も近付かないじゃない。
…まぁ、影で密かに人気ではあるみたいだけど」
「へぇ……あんな子にも需要が…」
「っていうか酒向、今日も剣道部の見学行くんでしょ?」
「見学っていうか観察…
……っていうか求愛をしに、ちょっくらね」
「…そんじゃ、あたし先に帰るから」
「え、一緒に来てくれないの?」
「一々酒向の求愛についてったんじゃ、
あたしがの放課後タイムが潰れるじゃない。
馬鹿じゃないの」
「…すみませんまた明日お会いしましょう」
「じゃぁね」
ツレない親友の背中を見送って
自分に喝を入れた。
学校の時間の終わりを告げるチャイムが鳴って、
ここからは"彼ら"の時間が始まる。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます