第3話
「…小学校んときに毎年クラスに一人はいたよね。
『マッシュルーム』って呼ばれてる子」
「それは髪型の事情だろうが。俺は違う」
「シイタケー」
「俺は違うっつの」
「しーいー、たーけー」
「うっせ」
「たーけー」
「俺の方見んなブス。前向け」
「君こそ人と話すときは人と顔合わせなさいって」
「黙れ」
「……私は椎茸好きなんだけどね?
曾我先輩の嫌いな食べ物が椎茸なんだって」
「……」
「今日たまたま先輩が友だちと話してるの
聞いちゃったんだよね」
「……」
「椎?」
「……」
「椎ってば」
「……」
クールな表情を保ったまま、
椎はその後一日私の話に返事をしてくれなかった。
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