【第二章略奪愛編】第19話 星を繋ぐ光——リュナの決意

「到着……!」


リュナは息をのんだ。目の前に広がるのは、果てしない宇宙。その壮大さに、思わず心を奪われる。


「すごい……。」


星々が瞬き、銀河が美しく広がっていた。地球を中心とする太陽系も、その壮観な姿を見せている。


「これなら、未来の子供たちに ‘本物の宇宙’ を見せてあげられるわね。」


そんな彼女の言葉に、隣のルクスがニヤリと笑う。


「そりゃあそうだ! ‘過去’ も ‘未来’ も行き放題だからな!」


しかし、次の瞬間——


「……ん?」


リュナの表情が曇った。胸の奥に、言い知れぬ違和感が生まれる。


「ルクス、あそこを見て。」


彼女が指さしたのは、とある惑星の軌道上。


そこでは、黒い影のような存在が 惑星を破壊しようとしていた——。



---


闇に染まる宇宙


「まさか……!」


リュナは即座にルクスとともに転移する。


そこにいたのは、闇に染まった存在。巨大な黒い魔法陣を展開し、惑星を消滅させるエネルギーを蓄えている。


「おい、ちょっと待て!」


ルクスが声を張るが、相手は気にも留めない。


リュナは静かに前に出て、問いかけた。


「どうしてこの惑星を破壊しようとするのですか?」


しかし、闇の存在は冷たく笑うだけだった。


「これが ‘宇宙の理’ だ……滅びるべきものを滅ぼす。」


「そんなことはありません!」


リュナはきっぱりと言い放つ。


「この惑星にも ‘生きる理由’ があるはずです。」


「話にならんな。」


次の瞬間、黒い魔力が彼女たちへと襲いかかる!



---


光と闇の選択


ルクスはすぐにリュナの前に立ち、闇の力を防ぐ。


「ちっ……やっぱり ‘説得’ じゃ無理か。」


リュナは静かに頷く。


「ええ……仕方ありませんね。」


彼女はそっと手を掲げ、光を呼ぶ。


「アウリナ!」


金色の光が舞い、光の精霊アウリナが現れる。


「リュナ様、ルクス!協力します!」


リュナとルクスは、アウリナの光を媒介に二つの異なる力を一つにする。



---


虚光——全てを ‘あるべき姿’ に還す力


「 ‘光’ は生命を照らし、 ‘闇’ はそれを包み込む……。」


ルクスが呟く中、リュナは静かに手を重ねる。


「今、 ‘光’ と ‘闇’ を重ねることで——」


「全てを ‘あるべき姿’ に還します!」


二人の魔力が融合し、宇宙空間に巨大な漆黒と白銀が混ざり合う光が生まれた。


これは、ブラックホールとランダムに接続し、闇に染まった存在を ‘光へ還す’ 力。


闇の存在は一瞬驚いたが、逃げる暇もなかった。


「……馬鹿な……こんな……!」


虚光が黒い影を包み込み、 その魂を ‘光’ へと還していく。


やがて、闇の存在は光の粒子となって消えていった。



---


宇宙に広がる未来


「……終わったわね。」


リュナは静かに呟く。


ルクスは肩を回しながら、


「いやぁ、 ‘光と闇’ を融合させると、こんなこともできるんだな。」


「これなら ‘宇宙の調和’ を守る力にもなりますね。」


リュナは静かに、虚光の残滓を見つめた。


「これがあれば、 ‘闇に染まった存在’ を ‘光へ還す’ ことができる……。」


「もしかして ‘未来の子供たち’ にも使えるんじゃねぇか?」


ルクスがニヤリと笑う。


「 ‘光と闇の本当の意味’ を教えるためにさ。」


リュナはそっと微笑みながら、彼の手を握った。


「ええ。 ‘未来のために’ 使いましょう。」


こうして、二人は 新たな可能性を手にした。


宇宙に輝く星々は、彼らの新しい力を祝福するように、静かに瞬いていた。


(続く)

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