ナメクジの塩撒き

シダケン

プロローグ

もし人間が現れず、ナメクジが進化していったら。

この世界はどうなっていたのだろうか?

この物語では、それについて少し考えてみよう・・・

もし、ナメクジが意思を持ち始め、国という概念ができ、何かを支配したい欲求ができたとしたら、この世界はどうなっていたのだろうか?

ナメクジがもし戦争をし始めたらどうなっているのだろうか?

少し想像を働かせてみましょう・・・。


***


今日の天気は晴れ。

湿度がいつもより少し低いから。

雲も見えないから、雨も降らないだろう。今日も死なないように頑張らねば。

家は一等地。

木陰に隠れているため、雨そのものも当たらないし晴れの日でも地面はジメジメしている。

ちょっと外に出てみるかと思い外に出てみる。

鳥が飛んでいる。

ビチャっ

鳥がふんをした。

おでこに当たった。これがウンがつく、そんなダジャレを考えていた。

体から、水分が、抜けていく。

自分の体を見ると、白い立方体の形をした結晶がついている。

塩じゃぁないか。そしてあの鳥は僕たちの村の鳥じゃない・・・

あ、意識が消えていく・・・


(Side:村長)

隣町から宣戦布告をされた。

鳥を使った塩攻撃。殺意があるようにしか思えない。

だが、残念だな。我が村の方が効率的に塩を生産することができるのだ。

鳥もツバメをベースにしているためスピードが速い。

さあ、侵攻開始だ。

「まずは陸上部隊、前進!敵を見つけ次第塩を投げつけろ。」

「「「「「イエッサー!」」」」」

こちらは塩をとりあえず200用意した。

部隊は20匹。

奇襲には十分な匹数だ。このまま村長の家まで進めればいいのだが、あいにくそうは行けそうにない。

「引けっ」

撤退。しばらくは空からの塩の投下をする。

「飛べよ、ツバメ。塩のフンを投下しろ」

我らのツバメが飛ぶ。見事敵村に侵入し、村長の家にフンを投下。

しかし、意味がなかった。

そこには、我が村が作れなかった迎撃システムがあった。

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