第32話 教祖の決断

俺は「教団総会」を初めて招集した。


総会メンバーは「出家信者」と子供たち

血が繋がっていてもいなくても、みんな家族だ。

(何故か真奈美もいたけど、きみは出家信者じゃないよね?(笑))


◆◆◆


俺はこれまでのことを皆に話した。


夏美はまた眠ってしまっていて、隣りに美愛と光が付いて、手を握っている。


美愛から流れる力が夏美の身体を素通りして、光に流れていってるのが見えた(気がした、、、)


◆◆◆


俺はこれまでのことを一通り皆に話した。その上で


光の力は世間に出すには、まだ早すぎること

光の力を「封印」すれば、夏美の衰弱も止まる可能性があること

封印しきれずに力が暴走した場合、どんなことが起こるか予想出来ないこと


をみんなに話をした。


◆◆◆


美羽「大丈夫です。教祖様を疑う人はこここには誰もいません。教祖様がいいと思うことをやってください」


ミザリー「まっ、なんとかなるでしょ(笑)」


愛「教祖様はスケベだし、これだけ美女が揃ってるんだから、なんとかするでしょ。せっかくだから真奈美にも来て貰ったよ(笑)」


あきら(どんな状況でも愛は愛だなぁ、、)「みんなホントにありがとう。」


◆◆◆


俺は「美愛」と2人で考えた陣形を作った。


中心には光と夏美、そして俺

3人を取り囲むように、美羽、美愛、ミザリー、奈美、幸太郎の6人が取り囲む


それを更に取り囲むように「ミラクルヒーラーズ」メンバーを挟みながら他の出家信者(と真奈美)が取り囲む陣形だ。


◆◆◆


美羽「じゃあいくわよ」


美羽が祈り始めた。それに同調したミザリー、愛、そして子供たちの力が、中心部の我々に集まり始めた。

(外縁部の人達は力が外に漏れないようにしてもらってるのだ)


力がある物にしか見えない「光」が光の中に入り始めた。

うまく行けば、光の力を封印するとともに光と夏美を切り離すことができるはずだ。


◆◆◆


10分くらい祈り続けていると「光」が光の中に収束していった。


あきら(なんとかうまくいくかな?)と思った刹那

光の身体が強く輝き出した。それは力が無い者にもハッキリ見えたそうだ、、、


美愛「だめ、力が暴走し始めた。このまだと危険。奈美、幸太郎、行くよ。パパもお願い」


美愛、奈美、幸太郎が、母親の手を離すと、光に覆いかぶさった。


4人を守るように俺は更に上から覆いかぶさった。


と、目を覚ましていた夏美の泣き顔が目に入った。

俺は安心させるように笑顔を返した。


光から一段と強い光が発せられ、俺たちの身体を貫いた。


俺と子供たちは全力で力を使い、、、


そして、、、

、、



◆◆◆◆




俺が目を覚ましたのは、もう翌日の昼だった。

美愛、奈美、幸太郎、光はまだ寝てるらしい。


目を覚ましたとたん美羽に抱きしめられた、、

美羽「お疲れ様でした。全て終わりましたよ。多分夏美ちゃんももう大丈夫です」


「そうか良かった、、、流石に疲れたので、もう少し寝るわ」

俺はもう一度目を閉じた。


俺の身体を優しく美羽が包み込むのを感じながら、もう一度眠りに落ちていった、、、


◆◆◆


子供たちはまる2日寝てから目を覚ました。


みんな何も覚えていない、、、だけではなくて

普通の3歳児や乳児くらいに後退してしまっていた。


光なんか、「ア~」とか「バブ」とかしか言ってないし、、

(そもそもは生後半年だもんな^^。)


◆◆◆


1週間後の土曜日、子供たちは俺の部屋で遊んでいた。今日彼らの面倒を見てるのは愛だ。

(愛の言動って一番教育上よろしくない気がするんだが、、、)


幸太郎や奈美とはしゃいでる愛を美愛はボーっと見ていた(光はお昼寝中だ)


俺は美愛に近づくと

「抱っこしてやろうか?」と聞いた。


「、、、」一瞬迷った顔をした美愛が大人しく手を伸ばしたので抱っこして、寝室まで連れていった、、


「で?ホントは美愛は全部覚えているんだろ?パパには分かるよ」


美愛「??パパ何言ってるの、そんな難しい話、美愛にはわかんない、、、」


「はいはい、もういいって、、」


美愛「やっぱりバレてたか、、、パパって女の子の気持ちには鈍感なのにそういうところは敏感なのよねえ(笑)」


「、、、そういうのは誰に似たんだ?ミザリーか?」


愛美「ミザリーママとは血は繋がってないって(笑)」


愛美「でも奈美と幸太郎と光はホントに何も覚えてないからね。それに私も力のほとんどは失ってしまってるの。

失ったというより「封印」されたかな?たぶん皆が記憶を取り戻したら力も戻ってくる。いつかは分からないけど。」


あきら「そうか」


美愛「でもパパは、、力の大半を失ってしまった。光ひかりの力が暴走した時に夏美さんを守る為に。私たち3人は光の力を封印するので精一杯だったから」


「ああそうだな。お前たちとは違ってもう二度と力が戻ってくることはないだろうな、それは分かるよ。

でも後悔はしてない。大切な人たちを守れたんだからね」


美愛「だよね♬.*゜

私も力が戻るまでは普通の子供として生活するから、パパもそのつもりでいてね。ママにはすぐにバレるとは思うけど、ママなら何も言わないでしょ。」


愛美「それよりも幼児化した奈美と幸太郎の相手しなきゃならのか、、

そっちの方がよっぽど大変。できるだけ愛ママに押し付けよ(笑)」


「まあ愛にバレない範囲でな(笑)」


◆◆◆


今回のことは「大団円」で終わったが、あのまま「暴走」が止まっていなかったらどうなっていただろう?


佐藤が週刊誌で

「カルト教団謎の集団自決。死因は全員判然とせず」

とか書いていたかもしれない(笑)


そして俺は「力」のほぼ全てを失っていた。

要は「ただのマッサージ師」に戻っていたのだ。


ただ何故か「聖液」だけには効果があった。


愛「やっぱり教祖様って助平オヤジだったんですねえ、真奈美は喜んでますけど❤️」


ミザリー「かおりさん(仮名)を失わなくて良かったですね(笑)」


美羽「子供たちの教育に良くないので、ほどほどでお願いします」


あきら「あのなぁ、、、君たち」


施術ができるのが(ほぼほぼ)美羽、ミザリー、愛だけ(しかも限定的)になり、「奇跡」を起こすのも難しくなった。


まあ一定数の信者はいたし、「大口寄進者」もいたから細々と教団を運営するのには問題なかった。


やがて世間にもほぼ忘れられていき、、、






そして5年の歳月が流れた、、、




第四章終わり


明日は昼に「登場人物一覧」に続き、2話続けて夜にも投稿します。

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