第一話 巨大獣ドドンガー 東京侵略作戦! 7
ロボット格納庫にやってきた俺。
そこにはまだ製作途中のダバール星人の侵略ロボ――巨大獣――のパーツがごろごろと転がっていた。
俺の隣ではメイドロイドのマーヤがポイポイと巨大なパーツを拾っては投げている。
オイオイオイ、数十トンはある物をポイポイ投げるアンドロイドって、お前は超有名宇宙人格闘漫画の作者の昔のギャグ漫画かよ!?
「ご主人様、良いものありましたか?」
「バカバカバカッ! そんなデカい物持ったままこっちに話しかけるなッ!」
「わかりました、ご主人様」
ズシーンッッ!
彼女は俺の目の前十センチに巨大なロボットのパーツを置いた。
あと少しずれていたら俺がノシイカや海外のネコネズミアニメみたいにペラペラになっていて再びどこかに転生するとこだった……!
マジでこのメイドロイド・マーヤ、優秀系ポンコツキャラだ!
「バカバカバカッ! 大馬鹿モンッ! 死ぬかと思っただろうがっ」
「申し訳ございません、ご主人様」
い、いや……吊り目の美少女に困り眉毛って、かなり来るものがあるツボなんだが……。
いかんいかん、俺はいつからロリコンになってしまったんだ!
確かメイドロイド・マーヤの設定は……ガッダイン5大百科では精神年齢16歳相当だったはず。
そしてスタイルはB93、W61、H89の超絶ナイスバディ!
……つくづく下半身が無いのがいただけない勿体なさだ。
「ま、まあ今後気を付けるように」
「わかりました、ご主人様」
しかし本当に誰も手伝いに来ないんだな。
このブキミーダというキャラの人望の無さをつくづく感じる。
まあ雑魚兵士は命令すれば動いてくれるようだが、だからといって顎でこき使うのも俺の趣味ではない。
「おい、お前達。ロボット制作班のスタッフはどこにいる?」
「はっ、ブキミーダ様。ロボット制作班は本日、ミザーリン様のご命令で急遽休日となっております」
あのクソ女ぁ―っ!
俺が困るのを見越して、わざとロボット制作班に休みを与えやがった!
だからといって休みの所を出勤しろと動員させると間違いなく後で反感を買う。
ミザーリン、いつか泣かせてやる。
マジで俺はメイドロイドのマーヤと二人で、ロボを改造するしかないようだな。
仕方ない、巨大獣ドドンガーの長所と短所を考えよう。
――巨大獣ドドンガー――
全長50メートル、体重1200トン
火炎弾を発射し、辺りを火の海にする。
鋭いかぎ爪でビルでも簡単に引き裂く。
これがガッダイン5大百科に乗っていた巨大獣ドドンガーのデータだ。
少なすぎるだろう!
いくら第一話の雑魚とは言え、この情報だけでどうやって把握しろというんだっ!
マジで困ったマジで困った……。
まず一つの問題……このドドンガーは、空を飛べない。
その為原作では大量のグローン円盤が吊り下げる形で連れてきて、触手ワイヤーを切り離して東京と相模湾を行き来させた。
まず発想の転換で考えよう。
吊り下げて持ってくるから行動の自由が利かない、それならばグローン円盤を円形に台座のようにしてその上にドドンガーを乗せればどうだ。
「マーヤ、グローン円盤を円状に組ませることは出来るか?」
「はい、触手ワイヤーを絡めて解け無くすれば可能です、ご主人様」
「わかった、それではすぐに取り組んでくれ」
この方法は軌道装機ガンボーグのデオン大国の空を飛べないマシンスーツ運用法から思いついた。
アレはダイザーという飛行型のマシンの上にマシンスーツ、ゾムを乗せる事で空中移動を可能にした。
ならばその方法を使えば空を飛べないドドンガーが空中を移動できるはず。
これで東京に到着したと思わせ、そのまま横須賀や横田の方に行き、無人の戦闘機などを破壊すれば時間稼ぎになるだろう。
よし、作戦実行だ!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます