九十九異能者物語 “夕影”
白木飛鳥
第1話「Ambitious」
ここは、とある山奥にある学校、『私立昴高校』。
噂によると、ここに通う生徒たちや働く教師たちは全員が人間というわけではないとか…。
ここに、新たな生徒がやってきたのである。
そんな新たな生徒たちの物語である。
20XX年4月8日8時11分。昴高校前駅1番線ホーム。
「やっと着いたか~。こっから山登りだ。」
「そんな大げさな。すぐそこだよ。それに、あなたのうち山じゃない?」
「瑞原、これは気持ちだよ。気持ち。」
「そう。早くいかないと入学早々遅刻しちゃうよ。ソラ。」
「ほいほい。」
瑞原桜子(みずはらさくらこ)。地元の山の麓に住む神社の農務担当する家の一人娘。
鷹鳥宇宙(たかとりそら)。地元の山に家と神社を構えている家の末裔。瑞原とは幼馴染。
この二人は、この物語の主人公である。
20XX年4月8日8時11分。昴高校前駅3番線ホーム。
「リクト早くしないと遅れちゃうよ!」
「待て待て、粟野。周りを見てみろ。」
「え??あれ??」
「大丈夫だ。俺らは遅刻してない。」
「なんだよかった。」
粟野杏子(あわのあんず)。地元の山に住む鬼を討伐する武士の家系の末裔。
獅子山陸斗(ししやまりくと)。地元の山に住んでいる。粟野とは幼馴染。
この二人は、この物語の主人公である。
20XX年4月8日8時18分。昴高校1年3組。
「よかったぁ。無事ついたし、同じクラスだね。ソラ。」
「そうだな。まぁ、予想はついてたけど。」
「あ、お母さんから電話だ。ちょっと出てくる。」
「はいよ、先に席ついてるぞ。」
「また、同じクラスじゃん。代り映えがねえな。」
「なにそれ、リクトは私と一緒なのいやなわけ??」
「そんなこと言ってねえだろ。」
「あっそ、じゃあね。女子はこっちだから。」
「はい、じゃあ、皆さん。席についてください。」
20XX年4月8日9時43分。昴高校1年3組。
「はい、皆さん。入学式お疲れさまでした。改めて自己紹介させていただきます。このクラスの担任となりました。伯芽洋子(はくめようこ)です。」
それぞれの自己紹介が終わり教材配布などが始まるところだった。
「ごめんなさい。鷹鳥くんと獅子山くん。教材運びに手伝ってもらえるかしら?」
20XX年4月8日10時12分。昴高校教材倉庫。
「ごめんね、私一人だと一回じゃ運びきれなくて・・・。」
「大丈夫ですよ。力仕事ならこの獅子山に任せてくれって感じです。」
「僕もある程度ならって感じですよ。」
「さすが頼りになるわね。男の子は・・・。いや、二人だからかな?」
「じゃあ、これ、教室まで持っていてくれる??」
「了解です。」
「お願いね。」
20XX年4月8日10時25分。昴高校1年3組。
「そしたら、教材も配られたと思うので今日はここで終わりとなります。忘れ物等はないように、また明日から頑張りましょう。」
「よぉぉし、じゃあ、帰るか。」
「ごめん。ソラ。ちょっとトイレ行ってくる!!!」
「じゃあ、待ってるよ。」
「リクト。この後どうする??」
「あぁ、ちょっと寄りたい場所があるんだけどそこ行っていい??」
「うん、いいよ???」
「お待たせ。じゃあ、行こうか。」
「ほぉぉい。」
20XX年4月8日11時24分。昴高校1年3組。
「天狗に、鬼に、まったくとんでもないクラスだ。・・・。けど楽しみだ。」
20XX年4月8日12時11分。昴高校前駅ファストフード店。
「そうだ、ここの新作出たらしいんだけど食べる??」
「あぁ、いいよ。腹も減ったし。」
「あ、あそこにいるのって同じクラスの二人じゃない???」
「あぁ、獅子山くんと、、、」
「あんずちゃんね。メッセージ送ってみよ。」
「大丈夫か???そんなことして。」
「あ、気づいた。一緒に食べよだってさ。」
「それならいいんだが。」
4人で仲良くご飯を食べることにした。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます