お兄ちゃんの恋愛対象は、まちがっている。



 沢越冬也さわごえとうやは私にとって自慢のお兄ちゃんである。それも空前絶後のSSS級お兄ちゃんだ。


 それが同じ学校に通う私―――沢越彩華さわごえいろはが考える愛するお兄ちゃんの印象であり、絶対に揺るがない真実なのだ。


 まぁ、千歩譲って……妹目線じゃない客観的な評価をするなら、お兄ちゃんは誰よりもカッコよく、誰よりも優しくて、とっても頼り甲斐のある存在だと思うの。


 けど、お兄ちゃんってば無愛想でぶっきらぼうな性格だから、他の人に誤解されることも多くって、いつも損してるんだよね。だから、友達も少なかったりするの。本当はすごーく良い人なのにさ。


 でも、そんなお兄ちゃんが私は好き! 人によっては冷たく見えるかもしれないけど、私から見ればクールで素敵に見えるしね。私だけが知っている魅力って感じ♪


 それとね、友達が少ないのも、私的にはポイントが高いんだよね。交友関係が少ない分、私との時間が増えるわけだしね。つまり、二人だけの世界が広がるってこと! そう考えると悪くないでしょ☆


 これだけ素敵なお兄ちゃんの妹に生まれてこれて、本当に幸せ者だと心の底から思うよ。けど、お兄ちゃんってば照れ屋だから、なかなか素直になってくれないんだよね。


 ……でも、そんなツンデレなところも、愛おしいポイントだったりするのかな♡  ふふっ、愛してるよ、お兄ちゃん♡ 大好き♡ 


 はぁ~、早くお兄ちゃんが学校を卒業して、一人暮らしでもしてくれないかなぁ。そうすれば、お母さんやお父さんの目を気にせずに、堂々とイチャイチャできるのに。


 それで私は通い妻みたいになって、朝昼晩欠かさずご飯を作ってあげて、洗濯や掃除もしてあげて、一緒にお風呂入ったり添い寝してあげたりして、お兄ちゃんの全てをお世話してあげたいの。


 そしてそして、最終的には私の子宮でお兄ちゃんの愛を受け止めて、幸せな家庭を築くの♡ 最高じゃんね、それって。 すごーく素敵な未来予想図だよね。ワクワクしちゃうなぁ……♡


 あぁ、今から待ちきれないよ。早く実現してくれないかなぁ♡



















おにいちゃんにおんなのかげあり、

なんで、、、、、、?

どうして、、、、、、?






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