大河ドラマで平泳ぎ べらぼう

九情承太郎

中村等「ベラボー!!」

(2025年1月5日 第1回「ありがた山の寒がらす」視聴後)


 感無量です。

 とうとう、大河ドラマで、この人物を主役に据えようとは。

 昭和生まれの、アーケードゲームのヒーロー

『超絶倫人ベラボーマン』

 待っていたよ、もっと評価されていいと思っていた。

 声を担当した梅津秀行さんが、どれだけ喜ぶ事か。


 …違う?

 違うの?

 「江戸のメディア王」蔦屋重三郎が主役?

 なんだよもう、紛らわしいタイトルにするから、はい、すみませんわざとボケました。


 エロ文学ライジングの大河ドラマを一年間放送した翌年に、エロコンテンツが成熟していく江戸時代を描く、贅沢。 

 贅沢は素敵だ。

 がんばれ、エロコンテンツ!!



 ナレーションが、お稲荷様(綾瀬はるか)。

 スマホ常備で、現代人への解説もバッチリ。

 便利だ、めっちゃ分かり易い。

 中身が綾瀬はるかなので、時代劇にスマホを持ち込んでも、誰もクレームを入れないし(笑)

 そして主役・蔦屋重三郎を演じるのが、トッキュウ4号・横浜流星。

 仮面ライダー出身の大河主役は数あれど、スーパー戦隊出身で大河主役になったのは、横浜流星が初めて!

 めでたい!


 配役は、めでたい尽くしなのだけれど、扱う内容はヘビーな吉原。

 底辺女郎は客を取らないと食事すら取れない描写や、死後は身包み剥がれ埋められるなど、吉原の闇の部分を可能な限り挿入。

 トドメに吉原の運営陣の、外道ぶり。

 福利厚生の概念が一切無い上に、それを誇って恥じない悪役ムーブ。

 主役・蔦屋重三郎が正論を説いても無駄なので、広報で吉原全体の底上げを考えるようになる流れ。

 その過程で田沼意次(渡辺謙)に出会う訳だけれども、そのキッカケが「厠の男」(笑)

 名を伏せていようと、姿を現すや平賀源内と一発で分からせる存在感の、安田顕に拍手。


 そして本作の隠れ主人公。

 吉原ビギナーとして登場する、ヤング長谷川平蔵(中村隼人)。

 火付盗賊改方「鬼の平蔵」のヤンチャ時代。

 吉原で染められて、世慣れていく過程を見られるかと思うと、胸熱。


 今回は、これまでにいたしとうございます。

 アテブレーべ、オブリガード



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