焦土の蝶
焦土にたおれた兵士は
まなざしが優しいのは
動いているものはすべて
命を宿していると気づいたから
生き残った兵士たちは
どこへ帰っていくのだろう
耳の奥の爆音の余韻が
消えてなくなる場所
人々の絶望のため息が
そんな場所が
この地球上に在るのだろうか
鉄のニオイのする風が
焼けた野原を吹き過ぎた
今は花も咲かない
荒れ地ばかりでも
蝶よ
いつか帰っておいで
https://kakuyomu.jp/users/rubylince/news/16818622172999634636
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