163. 2025夏アニメ振り返り(5)【アニメ】『ふたりソロキャンプ』『地獄先生ぬ~べ~』

 5回に渡ってお送りしてきた今期アニメの感想も最後になります。



◆『ふたりソロキャンプ』


 キャンプの知識を学びつつ、じれったい年の差恋愛も楽しめるお得なラブコメ。食事パートでは飯テ□もお待ちかねです。


 序盤こそギクシャクしていますが、回が進むにつれて、偏屈なヒゲマッチョ中年を年下女子が料理の腕と押しの強さで攻略しようとする、微笑ましい構図が明らかになってきます。



 ツンデレヒロイン(決定事項)のげんさんは低音ボイスが心地良いですね。しずくちゃんは原作にも増して長崎弁を前面に押し出しているのが、方言萌えには嬉しい仕様です。


 何かと癖のある厳さんと雫ちゃんの、この二人だけに許された特別な距離感、お互いに尊敬・尊重し合う関係がとても好きです。彰人あきひと(※)が世話を焼きたくなる気持ちもわかります。


※厳さんの親友。心なしか親友以上の「何らかの波動」を感じる……。



 今期終盤でたっぷり描かれた、厳さんと元カノ花夏かなの今昔も見どころです。若かったあの頃……それから大人になって、自分の弱さと相手を受け入れるようになって、すれ違いが解消されていく様には胸を打たれました。


 そんな花夏と彰人に厳さんを任される雫ちゃん……重たくない?(笑)

 とはいえ、厳さんも満更ではなくなってきているみたいですし、連続での2クール目も二人の進展をニヤニヤしながら見守っていきたいと思います!




◆『地獄先生ぬ~べ~』


 言わずと知れた名作ホラーアクションコメディ。原作は連載当時、ジャンプ本誌で読んでいました。平成版アニメは未視聴です。ドラマは(以下略)。


 此度の放送に先駆けて、ジャンプ+で新作の短期連載がされていましたね。懐かしさから手に取ってみたのですが、案外キャラや設定を憶えていたことに自分でも驚きました。

 内容的にも面白くて、勢いのまま令和版アニメも視聴決定と相なりました。



 序盤は第1・2話からいきなりたま先生が登場。ぬ~べ~と激闘を繰り広げるクライマックス感に驚かされました。


 その後も一話一話、生徒たちと関係を築いていきますが、今回のシリーズではとくにかつの勇敢さが目立ちます。

 それから、美樹みきのトラブルメーカーぶりもコメディ要素として欠かせません。この子本当いい性格してます(笑)。



 お話は全体的に現代向けのアレンジがされているのに加えて、ホラー演出が盛られる傾向にあった気がします。第3話(人体模型)や、悪徳配信者への制裁がショッキングな第6話(てけてけ)は、その辺りが顕著に表れていた印象です。


 第5話(はたもんば)や第11・12話(霊霧魚)に見られるような、派手なアクションシーンも本作の持ち味です。鬼の手の影響なのか、ぬ~べ~の身体能力や耐久力がいちいち人間離れしていて、不覚にも笑ってしまいました。


 バトル回に限らず、ぬ~べ~は毎度ズタボロになっていたイメージですが、そのぐらい頑丈じゃないとジャンプヒーローは務まらないのかもしれませんね!



 一方で、本作には人情噺も付き物です。第9話(座敷わらし)や第10話(付喪神の百鬼夜行)のくだりには、年を取ったせいか涙腺が緩みっぱなしでした。子どもたちの健気さ、立派に成長していく姿は素直に感動を誘います。


 今クールを締め括る第13話(人面疽)では、ピンチのぬ~べ~を生徒たちの助け合いと機転で救う展開に胸がすく思いでした。原作者描き下ろしのエンドカードも胸熱です!



 ところで、ぬ~べ~と玉藻先生の関係性には、当時「未覚醒」だった私も沸々とたぎるものがありました。先輩方がその道に目覚めるのもやむなしです。お手本のようなライバル関係ですが、もしかして必修科目だったりしますか……?


 それを抜きにしても、玉藻先生の清々しいまでのツンデレは栄養価が高いです。霊霧魚戦でのぬ~べ~との共闘は熱かったですよね。その後、生徒たちに慕われて戸惑う玉藻先生のお可愛らしいこと! 分割2クール目にも期待が高まります!

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