第13話 真の巫女になった

 俺も服を脱いで、〈アッコ〉におおいかぶさった、そして唇をうばい、おっぱいをみしだく。


 自分ではもう止められない、止める気もないが。


 〈アッコ〉は目をつぶったまま、微動だにしない、まるで人形のように表情が変わらない。


 一筋ひとすじの涙を流しただけだった。


 くっ、俺はとんでもなく悪い事を、しているんじゃないか、でも止めたくない。

 快感をむさぼる事が止められない、〈アッコ〉の辛ささえも、俺の情欲のエサとなっている。


 ふぅー、えがった。


 「〈アッコ〉、ごめん。 辛い思いをさせてしまったな」


 「うふふっ、使徒様、何を言っているのですか。 私は今とても幸せですよ。 巫女は使徒様に恋慕れんぼの情を抱くと聞いていましたが、その通りですね。 いたす前は確かに辛い気持ちがあったけど、今はもっとして欲しいくらいですわ」


 あれ、〈アッコ〉の表情が、おっぱいをと同じくらいに柔らかいぞ。

 口を開いて笑ってさえいる、下のお口も、もっと開いて良いそうです。


 ちょっと信じられないな、はぁー、俺に都合が良すぎて怖くなるな、後で大きなしっぺ返しはよしてよ。


  「えぇっと、俺に抱かれて悲しくないのか」


 「えぇー、今幸せと言ったばかりですよ。 使徒様は私の言う事を、聞いなかったのですか」


 あれ、口調がくだけた気もするし、柔らかくだけど、使徒の俺に反論もしてくるんだ。


 「あっ、いや、聞いたけど。 あんまり変化がすごいから、気になったんだ」


 「んー、そうなら、許してさしあげます。 たぶん、私が真の巫女になったからでしょう。 使徒様の精を受け、心が変化したんだと思います」


 精を受けて心が変わるはずが無いだろう、俺の超絶性技巧で変わったのなら、〈うん〉と言おう。

 言うはずがあるもんか。

 超絶性技巧はモテない俺が、いつか必ずと思って脳内で創り出したヒーローが、持っているまぼろしの技なんだ。

 

 後百年修行しないと身につかないと思う、俺の一回は短いんだよ、ほっとけい。


 「心が変化って、〈アッコ〉はそれで良いのか」


 「ふふっ、女は男に変えられてしまうものです。 それが使徒様で私はとても満足していますよ。 さあ、体をおきしますので、立ち上がってくださいね」


 使徒の力とは、この神殿で女を抱くことにより、その女を支配する事なのか。

 ただ、〈アッコ〉の口調が砕けたものになったのは、逆じゃないのか。

 タメ口に近づいたら、それは支配とは真逆だと思うな。


 支配された感じには、とても思えない、今が素の〈アッコ〉なんだろう。

 ひょっとしたら、俺を愛するようになってしまう、てっか。

 ご都合主義これにきわまるだよ、そんな事はあり得ない。


 もしもそうなら、とんでも無い事だけど、〈イヨセカ国〉のメリットが今一つ分からないな。

 巫女を俺にあてがう目的はなんだ。

 俺が運ぶゴミが目的なんだろうか。


 「使徒様、裸の私が目の前にいるのに、考え事ですか。 ちょっとひどいと思います」


 〈アッコ〉が唇をとがらせて、キッと俺をにらんでいる、こんなねた顔も出来る娘なんだ。


 文句は言っているけど、その間も良い匂いがする香料を含ませた布で、俺の体を拭いてくれている。

 献身的な奉仕だと思う。


 俺は嬉しくなって、〈アッコ〉のおっぱいを軽く揉んでみた。

 ムニュムニュと三回ずつだ。


 「あっ、もう。 困ったお人ですね。 ふふっ、少しだけですよ」

 

 お許しが出たので、もう三回ムニュムニュを追加だ。


 〈アッコ〉は楽しそうに笑ったけど、ほんの一分後には俺の手をパシッと叩き、今度は自分の体を拭き始める。

 えっ、俺を愛するようになるって、さっきの認識はやっぱり間違いだっだのか。


 手を叩かれて、すごく痛いよ。


 「うふふっ、今はこれでもう終わりです。 長と長老会が、首を長くして結果を待っていますので、もう帰らなくてはなりません。 別れる前に口づけをしてください」


 俺がキスをしてあげたら、〈アッコ〉は俺の首に手を回してきたので、〈さっちん〉よりも背が高い事が分かった。


〈アッコ〉が外へ出るのを、見送って、俺も隙間から現実へと戻った。


 神殿から外へ出る扉は、閉まった後では全く隙間が無く、異常な精度で作られているらしい。

 現代の科学でも、難しい技術だと思う、少なくとも俺は見たことがない。


 「〈よっしー〉、頑張っている。 お弁当を持ってきたよ。 一緒に食べよう」


 「おぉ、ありがとう。 もうお昼か」


 どうしてか、〈さっちん〉の目が見られないぞ、さっきのは、浮気なんかじゃない。

 使徒としてのおつとめなんだ、それに〈さっちん〉は恋人じゃない、セフレだろう。

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