第4話

車のドアを開けると、その男はすずかを車の中にエスコートした。


「お嬢さん、さあ、車に乗って」


そして運転手に指示をした。


「マンションに行ってくれ」


「了解しました」


(どう言う事?私、どうなってしまうの)


車がマンションに到着すると、その男性は私を抱き上げて、エレベーターに乗り、最上階のボタンを押した。


その男性は私をじっと見つめた。


「あのう、降ろしてください」


「お前は俺に意見言える立場じゃねえ、黙って俺の言うことを聞いてろ」


凄みを利かせて睨まれた。


(確かに助けてとは頼んだけど……)

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