ボクの能力強すぎるだろ!〜能力チートでやり直す〜

にあ

第1話

『ここは魔法と剣の国メリュートニア』

『全ての人の夢と理想が詰まった国さ! 』


ボク、リアム・アルベールはそんな国で貴族として生まれた。

1度目の人生でボクは自分の能力の価値も知らずに享年19歳で肺炎をこじらせて亡くなった。恐らくこの肺炎というのは嘘で本当は最後に使った能力の代償だろう。普通の肺炎ならどんな医者でも治せるはずだから。そしてボクはまたボクとして、リアム・アルベールとして生まれた。


「ふぁ…」

「『 ふぁ』?ボクは死んだはずじゃないのか…?」

ボクはいまさっき肺炎で死んだはずだ。なのに異様に体が軽い、というか幼い感じもする。声もなんか変だ。

「ボクもしかして過去に戻ったのか…?」


「リアム様、朝ご飯の支度をしに参りました。

入ってもよろしいですか?」

この声、もしかしてエマか?とりあえず今は変なことしないようにしよう。

「ああ、よろしく頼む」

「エマ、今何年だ?」

「今年は帝国暦で357年の1月ですよ。それがどうかなさいましたか?」

「いや、なんでもない。確認しただけだ。」

357年と言えばボクがまだ11歳の時だ。このままいくと来年ボクは魔力検査をして魔法学校に入学する。能力は既に、開花しているはずだから使えるな。ボクはまだ特に問題なく過ごせるはずだ。だが、その後が問題なんだ。だから、ボクは自分の魔法の価値を最大限に生かすように修行が必要になる。なら今日から自分でやろう。能力について最後の最後に細かく調べておいてよかったな。


「さて、修行を始めるか。」

ボクは朝食を食べ終わってすぐに自室に籠った。たぶんその日から1ヶ月はこもってたんじゃないかな。エマは特に気にすることなくご飯を決まった時間に運んでくれたから助かっていた。両親も気に止めていなかったようだ。

最初の1週間でしたことは僕の能力の底上げと能力を強く使うための体づくりだ。

ボクの能力は『全能力強化』だ。自分の能力も他人の能力も強化できる。時間などの制約はあるものの自分の力を磨けばそれも意味をなさなくなるので最強なのだ。体づくりと言っても一日の半分を筋トレに費やし、もう半分を魔力増幅に費やしただけだ。ただそれだけだがボクは1週間でだいぶ体も締まり魔力も恐らく3倍近くには増幅した。今までのボクが何もやっていなかったからやればすぐに結果がでる。とても面白い。

「これで能力の使いすぎで死ぬことはおそらく無い。次は能力の精密性を高める修行だな。」

ここからがキツかった。精密性なんて限度がない。ゴールの無いことをやるのはきつい。だが、ボクは死にたくないのだ。死なないならなんだってやる。


そうしてボクは完璧に能力を扱えるようになった。11歳としては異常なくらいには。



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