2歳上で美人な女子大生家庭教師のからかいが止まらない
田中又雄
第1話 可愛すぎる家庭教師
「...家庭教師?」
「そうそう。ほら、あんた白蘭大学に行きたいんでしょ?お母さんの友達の娘さんが現役の白蘭生でさー。丁度、アルバイトしたいって言ってたから、家庭教師をお願いすることにしたのよ〜。その子、教師目指してるらしいからちょうどいいみたい。ちなみに、ハーフで超可愛いわよ」
「...いやいや...いきなりそんなこと言われても...」
「これは決定事項だから」
いつもの夜ご飯中にそんな会話をする。
母さんは一回決めたことは曲げないタイプの頑固な母親である。
なので、今回のことも少し抵抗を見せたが、そんな抵抗虚しく、話はどんどん進んでいき、今度の土曜日顔合わせをすることになった。
確かに、現時点の俺の学力では白蘭には入るのは結構厳しいことはわかっている。
だからこそ、家庭教師という選択肢自体は願ってもいない話だったが、その先生が女子大学生というのは...。
女子への免疫がほぼない俺に取って、女子大学生というのはあまりに刺激的すぎるワードである。
それも可愛い女の子となれば、なおさらである。
しかし、期待していないと言えば嘘である。
それに大学に入ればもしかしたら俺にだって、青春らしい何かが怒るかもしれないのだ。
その時のために女子免疫をつけておくのはマイナスにはならないだろう。
そうして、少しの期待を抱きながら俺は土曜日を迎えるのだった。
◇土曜日 12:45
土曜日だというのに早朝から起きて、一張羅を着て家庭教師さんのことを待っていた。
内容も入ってこないのにテレビを見ながら時間をチラチラとみていると、母さんがこちらをみてニヤニヤする。
「...何?」
「いや〜?別に〜?なんか期待してるみたいだけど、あんたには釣り合わないくらい可愛い子が来るからね〜?変な期待はしないほうがいいと思うよ?」
...実の息子を一番可愛がれ。と、思っているとインターホンが鳴る。
「はーい!」
そうして、母さんが玄関に向かうが、俺も行くべきか迷ったが、待機することに決めた。
そのまま話し声と共に入ってきたのは、母さんの言った通りめちゃくちゃ可愛い女の子だった。
何かが喉に引っかかったように声が出なくなる。
「...あっ、君が
【挿絵】
https://kakuyomu.jp/users/tanakamatao01/news/16818093091430502480
「あっ、はっ、はい。よろしく...お願いします」と、その手を握る。
女子の手を握ったのはこれが初めてである。
こんなところで初めてを迎えるとは恥ずかしい限りである。
それから現時点での成績と、模試の結果などを伝えて、今後の勉強の方針などを母さんを交えて話す。
どうやら、事前の情報からある程度のカリキュラムを組んできてくれていたらしく、その本気度が伺えた。
母さんと話している姿も理知的と言うか、賢いんだろうなということはなんとなく分かる。
そうして、早速勉強を始めるべく俺の部屋に2人で入る。
ちなみにそのタイミングで母さんも友達に会いに家を出てしまったため、家に2人きりになってしまう。
(※父さんは単身赴任中のため不在)
椅子に座り、ノートを取り出して、「えっと...今日はなんの教科をやるんですか?」と聞くとニコニコしながら俺の顔を見つめる。
「...ねぇ、さっきからチラチラ私のおっぱい見てるでしょ?」
「...え?い、いや!み、見てないですよ!」
「えー?本当かなー?なんか目が合わない気がするんだけど〜?」
「あ、あんまり...人の目を見て話すのが得意じゃないので...」
「そうなんだー。ふーん?ねぇ、光輝くんは今付き合ってる女の子とかいるの?」
「...え?い、居ないです...」
「ふーん。そっかそっか。私もね、今フリーなの」
「...そ、そうなんですね」
え?勉強は?と思っていると、耳元で囁くようにこう言った。
「...今日は保健体育の勉強...してみる?」
「...はぁ!?//」と、顔を真っ赤にしながら叫ぶと、「...っぷwぷははははははwか、可愛いww顔真っ赤ww」と、爆笑し始める。
な、なんだこの人...。
「...いやーごめんごめんwなんか想像通りの可愛い男の子だったからついからかいたくなってw女の子慣れしてないって言うか、うぶっていうか...wとりあえず、私的には結構本気で教師を目指してるんだよねー。だから、このバイトはすっごく助かるっていうか、いい勉強になると思うんだよ。てことで、途中でクビになるのはごめんだから、光輝くんには私のことを好きになってもらうのが一番いいかなーって思うんだ。ほら、その方が勉強もやる気になるじゃん?つまりwin-winじゃん?だから、私のこと好きになっていいよ?」
割とマジな顔でそんなことを言ってくるのだった。
「...いや...それは分からないですけど...」
「まぁ、好きになるなって言っても好きになっちゃうんだけどねー。ほら、私可愛いし。よし、じゃあさっそく勉強始めようか」
こうして、俺と彼女の関係は始まったのであった。
しかし、この時の俺はまだ知らない。
この彼女が俺なしでは生きていけないというほどに、俺のことが大好き人間になってしまうことを。
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