第8話
「別れるってなんでよ。玲為のことちゃんと愛してたじゃん! 別れないでよ!」
芽依からの返信。メールの文面からも、ヒステリックさというか受け入れない、というのが伝わってくる。前の僕だったら、ここで謝って付き合うのを続けると返してしまうだろう。だけど、僕はもう違う。
「芽依がなんと言おうと別れたいんだ。芽依には大本命がいるんだろう? なら僕と別れても大本命と仲良くすればいいだろ。僕にも大本命ができたんだ。だから別れよう」
「はあ!? 私という彼女がいるのに別に好きな女ができたって。浮気じゃん、そんなの。ありえない、最低。そんな人、こっちから願い下げよ」
ははっ。この返信には流石に笑ってしまった。おいおい、自分の行動振り返って見ろよ。人のこと言えないだろ。自分のことを棚に上げて話すのは人としてどうかと思う。
「芽依も別れたいならちょうどいいね。それじゃ」
それだけ返して、ベッドの上に身体を大の字に広げる。意外とすんなり別れられたな。身体がなんだか軽くなった気がする。うん、これで気にすることはなくなった。安心して伊川さんと仲良くなろう。
なんだか疲れたな、少し寝るとしよう。明日、芽依と何もないといいな。スマホの画面が消えると同時に僕の意識も落ちた。
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