短編集 妹を愛する兄のシリーズ
仲仁へび(旧:離久)
第1話 外出禁止
俺は妹を溺愛する。
誰が何と言おうとも。
妹は世界一可愛い。
美人だし、天才だし、文句なし!
俺の自慢の家族だ。
でも。
まともに前を歩けないし、すぐに転ぶし。
食べ物はぽろぽろこぼすし。
しかも、うまくしゃべれない!
そこも可愛い!
だけどそれが心配!
成長のためにはいろいろな経験をさせるべきだろう。
しかし悲しいかな。
やっぱり俺は妹は、外に出したくないと思ってしまう。
なぜって?
世の中は危ないだろ!
悪い奴がたくさんいるんだぞ!
事件とか事故にも巻き込まれるかも!
だから、外出はダメ!
絶対!
家から出さないもん!
もうこの家の中でずっといればいいよ!
お兄ちゃんが全部世話する!
「というわけで、外出禁止!」
なんて言ってたら怒られた。
玄関付近で腕広げて通せんぼってやって、かまってちゃんしてたら怒られた。
「あのね、お兄ちゃん。妹っていっても、私もう大人だから。20だから。いい加減妹離れしてよ」
とほほ。
いつまでも小さい頃のままの感覚じゃダメかあ。
お兄ちゃん嫌われちゃったよ。
「というかお兄ちゃんの言い方だと誤解されちゃうでしょ! ただ運動神経が悪いだけだし、お店が忙しいからお昼は立って食事しなくちゃいけないから、食べ物落としちゃうことが多いし。それに、私の英語聞き取れないだけじゃない」
そうそう妹のお店の従業員は多国籍な感じで、外国語が飛び交ってるからなあ。
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