The Chess Ⅱ 番外編 はしばみ篇

今日のジャム

はしばみと湊 1

一月五日の夜、はしばみは自宅の自室で、ベッドに寝そべりながら親友の湊とメールを交わしていた。


864 1/5 22:05

<To> 湊

<Title> Not Title


 明日はすずらん市で同人イベントがあるけど、このイベントに行くのは初めてだから、どんなんだろうね?


湊からはすぐに返信が来た。この時間はいつも二人でだべっているので、まるで隣にいるような距離感だった。


884 1/5 22:16

<To> はしばみ

<Title> Re:


 小さなイベントだからねぇ。正月早々同人イベントに参加する人たちは濃密な世界を感じるね。


はしばみはにこりと笑った。


865 1/5 22:25

<To> 湊

<Title> Re:


 だよね。でも、去年初めて大図書館で同人誌即売会にサークル参加してみて、自分の本を売る機会って多くはないから、小さなイベントでもちょっとありがたい気がする。大学のサークルのなかさんみたいに、全国のイベントに参加できれば良いんだけどね。なかさんはすごいよね。正月早々、首都圏のイベントに毎年参加しに行っているもんね。


885 1/5 22:30

<To> はしばみ

<Title> Re:


はしばみがお金を貯めたら、イベント遠征も一緒に行こう。


はしばみはくすっと笑った。


866 1/5 22:36

<To> 湊

<Title> Re:


去年は大図書館のイベントで、私がサークル初参加者で緊張していた時に、湊はいつの間にか、ふらっと海外旅行に行って、ヨーロッパのお城を見に行っていたよね〜。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る