第10話 新たな視点

カニ味噌は、国会での厳しい議論を経て、動物福祉法案の実施に向けた具体的な施策を進める必要性を感じていた。しかし、彼の心の中には、動物たちのためにより良い世界を作るためには、人間の社会も同様に良くしていかなければならないという新たな気づきが芽生えていた。


ある日、カニ味噌は会議の合間に、秘書たちと共に税制についての資料を読み込んでいた。彼は、適正な税制や行政サービスの重要性について考えを巡らせていた。「税金は、ただ搾り取るものではなく、手厚い行政サービスの対価として存在するべきだ」と彼の脳裏に浮かんだ。また、取りすぎた税金は然るべき形で国民に還元して行かねばならない。その為には旧態依然とした財務省の解体も視野に入れないといけない。

「私たちが動物たちのために戦うためには、まず人間社会を良くする必要がある。適正な税制を確立し、国民が安心して暮らせる社会を作ることが、動物たちを守ることへの近道だ」とカニ味噌は確信した。


彼は新たな政策のアイデアが浮かんできた。動物福祉法案と並行して、税制改革や行政サービスの充実を訴えることで、国民の理解を得ることができるのではないか。彼は、動物たちの権利を守るために、より広い視野を持つ必要があると感じた。

会議が再開されると、カニ味噌は自分の考えを議員たちに伝えることにした。「私たちは、動物たちのために戦うだけでなく、人間社会をも良くする必要があります。適正な税制を確立し、手厚い行政サービスを提供することで、国民が安心して暮らせる社会を作りましょう。それが、動物たちを守ることにもつながるのです!」

彼の熱い思いは、会場にいる全ての人の心に響いた。カニ味噌は、動物たちのために戦う姿勢を貫きながらも、人間社会の改善にも目を向けることで、より多くの支持を得ることができると確信した。


その後、カニ味噌は税制改革に関する専門家を招いて、具体的な施策を検討する会議を開き、自分自身も徹底的に勉強することにした。猫はやりたくない事は徹底的にやらないが自分で決めてやると決意した事については諦めない。

彼は、動物福祉と人間社会の両方を考慮した政策を提案することで、国民の理解を得ることを目指した。

数週間後、カニ味噌は新たな政策案を発表することになった。「動物福祉法案とともに、適正な税制改革を進め、国民が安心して暮らせる社会を作るための施策を提案します。動物たちの権利を守ることは、私たち人間の社会をより良くすることにもつながるのです!」


彼の言葉は、再び議員たちの心に響いた。カニ味噌は、動物たちのために戦うだけでなく、人間社会をも良くするための道を切り開くことに成功した。彼は、ミケ姐やNNN、ポチ、勘九郎の力を借りて、動物たちと人間が共存できる社会を築くために全力を尽くすことを誓った。

「いつか、十郎に会える日が来る。その時には、恥ずかしくないように」とカニ味噌は心に誓った。彼は、動物たちと人間が共存できる新たな未来を切り開くために、全力を尽くすことを決意したのだった。

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