第8話 食材育成
―side エクスカリバー―
「……我の眠りを覚ましたのは誰だ?」
どうもこんにちは。真の聖剣エクスカリバーです。
今はここ、最果ての地ファイナルラストダンジョンでダンジョンマスターをしています。
……と言っても、かつて邪神と神々が争っていた時代、人類の勇者を英雄と共に助け人類を救ったあと、“子を4本“ほど生み出し、現在は魔境のダンジョンにて隠居したあとぐっすり眠っていました。
子供達は今頃どうしているのでしょうか?まあ、私の知ったことではないですね。
――って、そんな事はどうでもいいのです!!
私が起きたということは、このダンジョンで何か異変が起こったということ。
少し調べてみますか……。
「!?!?!?」
ダンジョンが何者かに侵略されてる!?
それになんだこの異様に強い2つの気配は……!!
すぐに向かわねば……!!
-side アイザック-
「ねえ、エンシェントドラゴンさん。土魔法って使える?」
『うむ?使えるぞ?こんな感じでの』
ゼディアがその場の地面をふかふかの土に変えてくれる。
うひょーー!!これなら、ここで作物育て放題だべ。
あまりないとは思っていたが、機会があればやってみたいなあと思っていた菜園。
ダンジョン内であれば気候も変わらないし、行うのに丁度いいべ。
いい料理はいい食材から始めるべ。食材からこだわりたいべ。
それに、一から薬草を育てて薬を作ることは薬師なら誰でもやっていること。
それは、魔境に来ても変わらないべ。
『ふむ?それならちょうどいい。我は植物魔法も使えるからな。種さえあればどんな植物であれすぐに育つぞ』
「まじか」
『まじだべ』
それなら色々な作物が一気に育てられそうだべ。今後のことを考えると食材は沢山あったほうがいい。なんならここに備蓄倉庫なども作って保管しておいたほうが余裕を持った生活ができるはずだ。
「早速王都から持ってきた野菜の種や種芋を渡すべ〜」
玉ねぎ、にんじん、大根、じゃがいも……。
とりあえず、手元にある食材の半分くらいを渡す。
もう半分は後でなんかに使えるかも知れないから放置だ。
『うむ。これくらいだったら多分全部すぐに育つぞ?』
「やったー!あ、一応前もって説明すると個々の野菜によって食べれるタイミングは全部違うから食べれるタイミングで成長を止めるべ」
『なぬ?ふむ?ちょっと待っておれ。お主の思考を読み取る』
ほえー!思考を読み取るだけでこちらの意図を把握してくれるなんて便利だべ!
言われた通りに先ほど渡した種のそれぞれの薬草や作物の育て方を思い浮かぶ。
――ピカーッ!!
『ふむふむ。できそうだ。やってみる』
――パッパッパッパッパ
「おおっ!!」
ゼディアが種と種芋を放り投げると、いい感じにそれらが植えられる。植物魔法の力だ。
『グロウ』
――ピカーッ!!
「おおおおーー!!」
ゼディアの力で瞬く間に作物が育った。目の前には美味しそうな野菜達がゼディアの魔法で浮いている。
『ほれ』
「ありがとー!!それじゃあ、美味しそうな野菜を使って、今日はポトフを作るべ!!」
『楽しみにしておるぞ!!』
と言ってもさっき食べたヤミーバードが余っていたので、そのお肉の残りを入れて、野菜を切って煮込めみ、塩胡椒で味を整えればいいだけなので、パパっと作ってしまおう。
―side エクスカリバー―
どうも。聖剣です。先ほどまでのダンジョンの最下層の1番奥の部屋にいました。
ですが、凄まじい気配と異常を察知して1階層まで上がってきたところ、あり得ない光景が広がっていました。なんと、創造神の眷属であるエンシェントドラゴンと凄まじい気配がする人間がうちのダンジョンを開拓して野菜を育てていたのです。
それも楽しそうーにほのぼのと。
見ているこっちまでほっこりしてきます。
――ってそれは良いのです。できるだけ早く、あの人たちを止めなければ。
しかし、あの2人の気配はやばいです。
下手に怒らせるとこのダンジョンを破壊しかねません。
それは神々に怒られるのでやりたくはないのです。ここは、様子見でじっくり2人を観察しましょう。
岩陰に隠れているので安心でしょう。
そう思って私は聞き耳を立てます。
「ねえ、ゼディア」
『うむ。アイザック言わんとしていることは分かる。せいっ!』
――バッっコーーーン
なんだろなと思った次の瞬間、私が隠れていた岩が吹っ飛びました。
「これは……剣」
あ、終わった。
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