第18話 2025春アニメ感想①(完璧聖女、ロックレディ、だんじょる)

 皆様ごきげんよう!

 大学生編の前に4回に分けて2025春アニメ感想をお送りします。

 今回は

『完璧すぎて可愛げがないと婚約破棄された聖女は隣国に売られる』

『ロックは淑女の嗜みでして』

『男女の友情は成立する?(いや、しないっ!!)』

 以上の3作品です。

 全てインスタに上げているものをコピペしているだけですが良かったら読んでいってください(*ˊˋ*)



 ①『完璧すぎて可愛げがないと婚約破棄された聖女は隣国に売られる』


 史上最強の聖女と謳われるフィリアはパルナコルタの聖女であったが、王子に婚約破棄されて隣国に売られることで状況が一変していきます。

 これまでは酷い仕打ちを受けてきた彼女がジルトニアで歓迎され徐々に自分というものを持つようになるお話です。

 一方でパルナコルタには妹のミアが残されました。彼女は知らない間に敬愛する姉が売られ怒りが込み上げます。

 そしてフィリアへの非行の数々を知ることで復讐を企てていきます。


 自分を認めてくれる世界へと向かったフィリアとフィリアを蔑んできた世界の淘汰をするミアという二つの軸があり、聖女ものとしても復讐ものとしても見応えがありました。


 フィリアはジルトニアの王子オスヴァルトに好かれていくのですが、これが自然な流れで露骨なものでもなくて良かったです。

 静かな純愛でした。

 フィリアは愛されることも愛することも分からないのですが、彼女の世界が広がっていくと徐々に見えてくる感情が増えていくように描写されていて良かったです。


 フィリアは無表情で笑わない存在で、ミアは愛想が良いという相反する印象を抱かせるのですが、お互いを大切にしていて姉妹愛も尊いものでした。


 復讐パートは王子側と反王子側(ミア側)の攻防があり面白かったです。

 とてもスカッとしました。


 フィリアは色んな人から愛されることで自分の生き方が変化していくのですが、じっくりと描写されていて、変化も緩やかなのが丁寧なアニメ化だと思いました。


 後半は世界の危機が訪れ、みなが一致団結して戦っていきます。

 これまで積み上げてきた関係性が見れて、カタルシスがありました。


 綺麗に完結もして大満足な一作でした。


 個人的に好きなキャラクターとしては、パルナコルタの第一王子フェルナンドです。

 フィリアを婚約破棄したのは第二王子のユリウスで、彼が復讐対象となっていきます。


 フェルナンドは病弱で継承争いにも関わっておらず引き篭っていましたが、ミアに頼まれることで動くようになっていきます。

 彼はあえて病気を治さないようにして、争いから逃げていたのですが、葛藤を乗り越え、舞い戻ってユリウスと戦うのがかっこよかったです。



 ②『ロックは淑女の嗜みでして』


 インストバンドものです。

 最近はガールズバンドアニメが流行っていますが、この作品の特徴はお嬢様がロックをするというところです。

 普段は清楚なお嬢様が感情を爆発させて演奏するギャップが気持ちいいです。

 演奏後の罵りあいも魅力だったと思います。


 鈴ノ宮りりさはお嬢様学校に入り、慕われる存在で、学校のトップであるノーブルメイデンを目指しています。

 そこにロックは必要のないものです。

 それでも彼女はロックを全力で楽しむのです。

 彼女にとってロックは遊びではなく本気で挑むもので、フジロックを目指します。


 1クールではメンバーが揃ったところで、まだまだこれからのバンドですが、高いポテンシャルを見せていてワクワクしました。


 四人のメンバーそれぞれ癖が強くて、まとまりはないですが、なんだかんだでロックに夢中なのが良かったです。


 最終回は敵キャラをギャフンと言わせるスカッと展開もあり気持ち良かったです


 対バンも二度あったのですが、一種のバトルもののような感じでした。

 常に何かと戦っていて、自分とも戦っていて、熱かったです。


 インストである理由もしっかり明示されていたのも良かったです。

 歌だけでなく、演奏する一人一人にスポットが当たる。

 インストバンドだからこその魅力が伝わってきました。



 ③『男女の友情は成立する?(いや、しないっ!!)』


 これは好みが分かれる作品だと思います。

 ラブコメの最近の流行りは甘々系かなと思うのですが、本作はギスギスともまた違ったストレスフルな作品でした。

 でも、それを上手く使っていました。


 リアルな高校生男女の痴話喧嘩というか、拗れ諍いが頻発するので、モヤモヤしながら見ていました。

 これを楽しめるかどうかで評価は変わってくるのだと思います。

 メインヒロインの日葵の言動は不愉快なもので、負けヒロインの榎本さんの方が魅力的に思える場面が多いです。

 それでも主人公の思いはずっと日葵に向いています。

 中学生の時から既に射止められていた日葵への想いは揺るがず、しかし日葵への苛立ちを持つことも多く、同情しました。


 そんな視聴者の不満をスッキリさせるのが11話。

 そこまで待てないよと思われるかもしれませんが、ここで全てが精算される感覚を得ました。

 正直ここで終わってもいいくらいにスッキリしたのです。

 所謂復讐もので復讐し終わった後の感覚。

 これが味わえる作品です。

 そしてそこからの最終話はリセットした気持ちで主人公たちを応援できました。


 大胆に10話分をフラストレーションを溜めることに使い、11話で発散し、綺麗に締める12話。

 こういった作品はあまり見られず、驚かされました。

 見て良かったです。

 序盤の衝撃展開があって、これはポテンシャルがあるぞと信じて見続けた私、グッジョブ。


 未完成なキャラクターたちでしたが、そこを魅力として見てもらうと良いと思います。

 過ちこそが青春だと思わされました。


 10話までフラストレーションと書きましたが、その間も榎本さんが時折日葵を成敗してくれるので上手い具合に調整しているように感じます。

 榎本さん健気でいい子なので報われて欲しいところです。


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