07_偶然の出会いから

とても悲しいとき

そんな時は周りのすべてが

憎くて堪らなくなる


自分が苦しんでいるのに

平然と通り過ぎていく人々

晴れ晴れと太陽がさんざめき

さわやかな風

この宇宙すらも


自分がこんなに悲しいのだから

すべて一瞬で消えてしまえばいいのに

そんな黒い感情に捕らわれてしまう時もある


ぼぅっとしながら自転車に乗ったものだから

壁にぶつかって体の芯にひびく鈍痛

嫌な感情はこんなトラブルを引き寄せる


まるでこの世界から一人だけ見放されたような

そんな気分になってしまっていた


そんなときに偶然道ですれ違った人が

痛がっている私のことを

心から心配してくれた


本当に心配そうに

優しい言葉をかけてくれた


ありがとう


ありがとう


心の中から感謝の言葉があふれてとまらない

涙もあふれてとまらない


あぁ

私をこの世界に引き戻してくれたのは

偶然出会ったあなたでした


幸せな時に感じるやさしさと

悲しい時に感じるやさしさと

どちらもかけがえのない愛情であふれている


またこの世界で

がんばって生きていこう

その力をくれた

ありがとう

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