復刻版10「こころのダイアローグ 特別編《新・居酒屋万歳》!」~障がい者雇用で働くこと~

林音生(はやしねお)

【ア】 対談冒頭

 舞台は、イタリアのとあるAMラジオ局のブース。林美⾹と古⽥百海(ももみ)が席についている。2⼈とも、緊張している様⼦は全くない。まもなく、番組が開始する。

 なお、対談中は原則として、2⼈はイタリア語で話している。

 マイク等の微調整を⾏ったあと、2⼈は本番前のリラックスのために、軽く会話を交わす。


【美香】 いよいよね! 2⼈で真⾯目な話をするのは、初めてかもしれないわね。


【百海】 そうね。でも、今回も雑談になってしまったら、どうしよう。


【美香】 別にそれでもいいじゃない。「センチMENTALクラブ」には、しゃべったことを正直に報告しようよ。何だったら、この対談、録⾳しておく?


【百海】 ⼤丈夫。今回はちゃんと覚えておくから。


【美香】 そっか。本番でもこんな感じで、話せるといいわね。


【百海】 そうね。いつも通りでいこうね!


 そこに、スタッフの声が響く。

「本番10秒前!………3、2、1。」


 ★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★


【美香】 みなさん、こんにちは! INK第1放送、時刻は14時になりました。「こころのダイアローグ」の時間です。パーソナリティの林美⾹です。

 この番組では、毎回、「こころ」に関連の深いゲストをお招きして、お話をおうかがいしていきます。

 時間が限られておりますので、早速、本⽇のゲストをご紹介いたします。

 イタリアンレストラン「ベル・パエー ゼ(Bel Paese)」の副店主であり、私の⼤親友でもある、古⽥百海さんです。

 古⽥さんは、私と同じく⽇本⼈。幼いころに、不慮の事故から脳の病を患われ、闘病しながら⽣活してこられました。

 今から約5年前に、ご主⼈とともに、イタリアに移住。ご夫婦で「ベル・パエーゼ」を経営されています。

(百海に)

 百海ちゃん、よろしくお願いします。


【百海】 よろしくお願いします。



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