短編博物館
常亮
未来の誕生日
未来に行ける時計を買った。
形は至って普通だ。ついついネットで見つけて試しに買ってみた。効果はないと思いつつ俺はその時計を回してみる。
説明書にこう書いてあった。
行きたい年数と日付、そして時間をセットすれば朝起きた時にその時間にタイムスリップできるとのこと。
疑いつつ俺はその時計を未来に設定してみた。
20XX年7月22日。15時6分。
これはちょうど俺が45歳となって誕生日の一日前だ。試しに未来に行けるのならば未来の俺は何をしているだろう。
色々な想像が膨らむ。
俺はウキウキしながらもその時計を枕元に置いて眠りについた。
俺はゆっくりと目覚めた。あたりは暗かった。
倉庫の一室のようだった。
雰囲気はとても不気味だった。
目の前に窓ガラスがある。少々汚れており
壁も剥がれ落ちている。
どうやら未来にタイムスリップできるのは本当だったらしい。時計の時刻はその設定した内容に切り替わっている。
だが、なんだか周囲がおかしい。
とても空気は冷たく、想像していた未来とはかけ離れている。
俺がベットから立ちあがろうとした。
すると窓から光が差し込んだ。
瞼をうっすらと開けると、黒煙が見えた。
そしてその黒煙は大きな大きなきのこ雲へと変わった。
次の瞬間、俺は、感じたこともない衝撃波とともに窓から差し込んできた爆風に飛ばされた……。
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