俺は原作を崩壊させたいっ!
その辺の人
転生したらオリキャラ?だった件について
突然だが、俺は転生した。
少しそれについて語ってあげようか。
俺はあるゲームの最終章の最後まで遊んでいた。だがしかし。結末を見る前に事故が起きて死亡。んで転生した。
少しそのゲームについても語っておくか。
七色とクライアント。主人公は特殊能力もない雑魚。しかし、この世で生き残った唯一の男だった。生きていくには魔物を倒さないといけない。その為、女の子達に依頼をする……というストーリー。訳が分からないと思うが、そういう感じだ。
「エナ、魔物の軍勢が現れた。今すぐ行くよー!」
「はぁ。私が行かなくても良いでしょう……」
そして、今の俺はエナ・リーゼロッテ。
……原作に居ないキャラだ。
◇
「……盗られちゃったね」
「そうね。しかし久しぶりに見たわよ。男なんて」
「そだねー。うちなんて兄ちゃん以外に……居たなんて……っ……ことがっ……うっ……はぁ……っ!……はぁ…っ……に……兄ちゃ……ん……!」
「落ち着いて!落ち着いて……!」
こいつは原作に居たエイラ。
兄を数年前に亡くし、表面上は大丈夫に見せているが心が壊れかけている。
ああ、そうそう。俺はクール系女子のふりをしている。今の俺の見た目が完全にクール系美少女だったからだ。
「ごめん……ごめん……なさい……っ!兄ちゃん……っ!」
「貴女は悪くないわよ!……だから!魔物を倒しているんでしょ!?二の舞にならないように!」
「……エナ……ちゃん」
エイラは俺の推しキャラの一人。
心のダムが決壊したとき、能力が暴発することもある厄介な娘。
エイラの能力……それは、影狼。
エイラを守るように動く真っ黒な狼を三匹召喚する。
影狼にも一応知性や理性があるのか、ここ数年は俺に頭を下げたり動かなかったりする。
……ただエイラの防衛本能の一部のため、戦闘中や今のような時に触ってしまうと噛まれる危険性があるが。
「……うぅぅぅぅ」
「よしよし。落ち着いて?」
エイラが落ち着いてきたので、俺の能力も紹介するとしようか。
俺の能力……は二つある。
このゲームでは能力は基本一人一つ。
しかし、俺は二つある。理由は分からんが。
一つは、現実の観測。この世界線での現実を見れたりするのだ。分かりにくいかもだが。
……なので俺はメタ発言を連発できる。
二つ目は、改造。半径7mにしか機能しないが、色々好き勝手できる。
重力を消したり、真空状態にしたりだ。
「……ごめんね。エナちゃん……また迷惑かけて」
「エイラもわざとじゃないのでしょう?気にしないわよ」
それに、推しキャラが俺に抱き付いてるんだぞ?ご褒美ぞ。
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