俺は原作を崩壊させたいっ!

その辺の人

転生したらオリキャラ?だった件について

突然だが、俺は転生した。

少しそれについて語ってあげようか。


俺はあるゲームの最終章の最後まで遊んでいた。だがしかし。結末を見る前に事故が起きて死亡。んで転生した。


少しそのゲームについても語っておくか。

七色とクライアント。主人公は特殊能力もない雑魚。しかし、この世で生き残った唯一の男だった。生きていくには魔物を倒さないといけない。その為、女の子達に依頼をする……というストーリー。訳が分からないと思うが、そういう感じだ。


「エナ、魔物の軍勢が現れた。今すぐ行くよー!」

「はぁ。私が行かなくても良いでしょう……」


そして、今の俺はエナ・リーゼロッテ。

……原作に居ないキャラだ。



「……盗られちゃったね」

「そうね。しかし久しぶりに見たわよ。男なんて」

「そだねー。うちなんて兄ちゃん以外に……居たなんて……っ……ことがっ……うっ……はぁ……っ!……はぁ…っ……に……兄ちゃ……ん……!」

「落ち着いて!落ち着いて……!」


こいつは原作に居たエイラ。

兄を数年前に亡くし、表面上は大丈夫に見せているが心が壊れかけている。


ああ、そうそう。俺はクール系女子のふりをしている。今の俺の見た目が完全にクール系美少女だったからだ。


「ごめん……ごめん……なさい……っ!兄ちゃん……っ!」

「貴女は悪くないわよ!……だから!魔物を倒しているんでしょ!?二の舞にならないように!」

「……エナ……ちゃん」


エイラは俺の推しキャラの一人。

心のダムが決壊したとき、能力が暴発することもある厄介な娘。


エイラの能力……それは、影狼。

エイラを守るように動く真っ黒な狼を三匹召喚する。


影狼にも一応知性や理性があるのか、ここ数年は俺に頭を下げたり動かなかったりする。

……ただエイラの防衛本能の一部のため、戦闘中や今のような時に触ってしまうと噛まれる危険性があるが。


「……うぅぅぅぅ」

「よしよし。落ち着いて?」


エイラが落ち着いてきたので、俺の能力も紹介するとしようか。


俺の能力……は二つある。

このゲームでは能力は基本一人一つ。

しかし、俺は二つある。理由は分からんが。


一つは、現実の観測。この世界線での現実を見れたりするのだ。分かりにくいかもだが。


……なので俺はメタ発言を連発できる。


二つ目は、改造。半径7mにしか機能しないが、色々好き勝手できる。

重力を消したり、真空状態にしたりだ。


「……ごめんね。エナちゃん……また迷惑かけて」

「エイラもわざとじゃないのでしょう?気にしないわよ」


それに、推しキャラが俺に抱き付いてるんだぞ?ご褒美ぞ。

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