方言詩

栗栖亜雅沙

つれづれなるままに

あだしが受付うげづげにいだら

団体客の一人が

「姉ちゃん、こごさ一日いづぬづけっつ掛けでだら、とぜんだべなあ」と言った


「とぜん?」

一緒にいだ人が、

「とぜんたってわがんねえべや。

姉ちゃん、退屈たいぐづでねえがって聞いだんだ。寝ぷかけ出来っぺ。寝ぷかけもわがんねえがな」

「寝ぷかけわがります。居眠り」


団体がいなぐなっでがら、あだまながで「とぜん」の文字がグルグルど回っだ


とぜん、とぜん、退屈たいぐづ

もしがしで、徒然!

つれづれなるままにの徒然!

方言だど思っでだら、意外にも文学的ぶんがぐでぎな表現だった


んでも、掃除のおばちゃんに聞いだら、

「徒然は方言だっちゃ」

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