「戦車」はなぜ創作に向かないかの考察
夢追い人
1 創作世界の戦車はなんでこんなに主役になれないの?――という疑問
や、どうも。
読者需要なんか知ったことかと、自分が書きたい物語を書き殴って、気が向いたら投稿している変な人であります。
さて皆様。早速ですが、戦車はお好きですか?
あ、どんな戦車でもいいです。
第一次から第二次世界大戦にかけての珍兵器含む多様な戦車から、戦後の洗練されたMBT。
MCV? あれは戦車じゃないよ。装甲車とか自走砲の類だよ(鋼の意志)
漫画、アニメ、ゲーム等々に出てくる架空のやつもありますね。主砲がレールガンとかビーム砲だったりすることも。
さて、ではそれら戦車は、創作の世界でどんな役割を果たしていますか?
「ロボットアニメとかでやられ役にすらなれないオブジェクトみたいな物」?
「怪獣映画でしょっちゅう踏まれたり溶かされたりするやつ」?
「アクション映画や戦争映画でもだいたいあまり役に立たず爆発したりしてるやつ」?
……まあ、創作世界界隈じゃ、基本的にはそんなもんですよね。いわゆるやられ役、よくてちょい役って言うか。
でもですよ、歩兵とか戦闘機とか軍艦とかと違って、戦車って明らかに創作の中で扱い悪くありません!? とりあえず派手にぶっ壊しとけみたいな!!
いや、もちろん戦車が機動戦士をカッコよくボッコボコにぶち転がしまくったら、「ロボット、この戦場にいらなくね?」になっちゃいますし…
怪獣をあっさり倒しちゃったら何がしたいのか分からない映画になりますし…
ガチのリアル描写で戦車を運用されたら、どんなイケメン俳優もマッチョなアクション俳優も素敵な女優さんも、大抵は拳銃、よくてライフルとかマシンガンしか持ってないこと多数なんで、なんか人知を超えた異能力にでも目覚めてない限りは何もできずにボロクソに蹂躙されちゃうのは明白。
……いや、なんかたまに乗っ取ったり、どうやってるのか一人で戦車操縦したりするヤベー奴がいたりするけど、まあそれは置いといて。
とにかく、そんなもん誰が見るんだって話で、戦車がやられ役になるのは多少仕方ないとは思いますよ?
ほら、特殊部隊とか精鋭部隊だって、創作世界だとそう言うキーワードが出てくるだけで基本負けフラグだし。
でもでも!!
戦車だってカッコいいじゃないですか!!
唸るエンジンに土や雪を捲き上げて回転する履帯!
敵の攻撃を弾き返す装甲板……は、モノによるか……(我が国の旧軍戦車を見ながら)
そして、敵の戦車やらなんやらを吹っ飛ばす強力な主砲!(我が国の旧軍戦車から目を逸らしながら)
しかしながら、リアル世界では圧倒的な陸の王者たる鋼鉄の怪物は、創作世界に脚を踏み入れた途端に、なーんか知らんけど、他のやられ役になりがちな現代兵器その他に比べても、特に主役に据えられる事があまりない気がします。
これは由々しき事態です!!
戦車は、なんか気付いたら爆発してバラバラになってるブリキのオブジェクトじゃないんですよ!! 魅力ある兵器なんですよ!!
……と、無駄に意気込んで、これを投稿している間にも、無謀にも戦車を主役に据えた作品を書いているこの私が、実際の執筆活動に当たって、
「戦車、或いは戦車兵を主役に据えた創作(特に小説)って難しいんだな……誰も書かない訳だわ」
と感じた事を、つらつらと不定期更新で書いてみようと思います。
気付いたのになんでまだ、そもそも需要皆無な上に書くのが大変な戦車でドンパチする物語の続き書いてるかって?
うるせー書きたいから書いてるんだよ!!
というわけで、不定期更新で思いついた事を綴るこのエッセイのような何かが、「俺が最高の戦車ストーリーを書いてやるぜ」という方、ミリタリー系の小説を書く上で戦車を登場させたい方の、何かの参考になれば幸いです。
そして私に戦車や戦車兵を主役にした面白い作品を提供するんだよ!! 早くしろよ!!
それでは、気楽にお付き合いくださいな。
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