たけうま部の博士は奪いたい!

コーヒーの端

1 たけうま部は廃部!

「たけうま部は、今年で廃部にします」

 博士は、先生からその知らせを聞いて泣いた。いや、やっぱり泣いてなかった。所属するたけうま部が廃部になっても、別に、他の部を乗っ取ってしまえばいいやと思ったからだそうだ。


「たのもーう!」

「博士、やめましょうよ」

「そうだよ博士。相手はご飯部だ勝てない」

 私、「お風呂ゆず子」と、僕、「音楽ちゅき男」は博士を必死に止めました。でも、駄目でした。

「たけうま部廃部になっちゃったから、お前らの部くれ」

「おいおい、また博士来たぞ」

 人が集まってきた。

「私たちご飯部に勝てると思っての申し出?」

 ご飯部主将、巨漢の飯好が俺たちを睨みつける。その身長は、三メートルを超えている。

「ムリですよ、博士!こいつには勝てません!」

 お風呂ゆず子は博士に引きずられながら言った。でも、私たちの狙いは別にあった。

「博士、たけうま部はもう諦めよう。何せ、部員が五人しかいないんだから」

「いやだ!わたしは諦めないぞ諦めたくない」

 ゆず子とちゅき男に引っ張られても、博士は前進をやめない。ゆず子・ちゅき男ペアと博士の力が、今拮抗した!

 そして、ゆず子達が引く手を離した!

「作戦通りだぜ、必殺メネラウスの法則」

 博士がにやりとして、青色の長い髪をたなびかせた。そして、飯好の腹へ一直線に飛び込んだ。

「いやそれ関係ないじゃない」

「ぎゃあ〜!」

「博士〜!」

 博士は簡単に弾き返された。

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