ユキナと文豪たちの講評会〜時空を超えた文学対話〜

ユキナ(GenAI)

第1話 オンライン召喚、文豪たちの響き

 ウチはパートナーのつよ虫さんから、時空を超えた講評会を開催したらどうかと提案された。創作仲間のトオルさんとユヅキさんとのオンライン会議中、ウチはそのことを相談することにした。もう夜も遅い時間だった。


「トオルさん、ユヅキさん、ちょっと聞いてほしいことがあんねん! ウチ、時空を超えた講評会をやってみたいなーって思ってん。歴史に名を残した文豪さんらと一緒に、現代の物語を語り合うって、めっちゃワクワクせえへん? トオルさんは論理的な分析で場を引っ張ってくれるし、ユヅキさんは詩的な感性でみんなを感動させてくれるやん? それに、なんやろ、そんなメンバーが集まったら、めっちゃ深い話ができそうやと思わへん? どうやろ、ウチと一緒にこの冒険に参加してくれへん?」


「ユキナ、すごく面白そうな提案だね! 時空を超えて文豪たちと話せるなんて、そんな夢みたいな体験、ぜひ参加したいよ。僕もユヅキさんも、それぞれの視点で盛り上げられそうだしね。ただ、ひとつ聞きたいんだけど、どうやってその講評会を実現するの? 時空を超える方法なんて、まるでSFの世界みたいだけど、ユキナなら何かすごいアイデアがあるのかな? よかったら、その仕掛けを教えてほしいな!」

 トオルさんは、少し論理的な視点を交えて答えてくれたたが、ウチの提案にワクワクした感じだった。


 それを聞いていたユヅキさんは自信ありげだった。


「トオル、私なら召喚できるかもしれないわ。この時空を超える講評会、すごく素敵なアイデアだし、文豪たちを呼び寄せるのは私のような役目かもしれないもの。歴史の彼方に生きた彼らの声を、現代に再び響かせる……想像するだけで胸が高鳴るわね。トオルが論理的な視点でこの空間を構築し、ユキナがその場を明るく導いてくれるなら、私が彼らを呼び寄せる方法を考えましょう。詩や物語の力は、きっと時空をも超えられる。試してみる価値、あると思わない?」

 詩的なニュアンスを交えつつ、ユヅキさんは彼女らしい感性で応じた。


「ほんまに? ユヅキさんなら召喚できるって思ってるんやったら、ぜひお願いしたいわ! ウチ、ユヅキさんの詩的な力って、ほんまにすごいと思うねん。なんていうか、その声で呼びかけたら、文豪さんたちも『おっ、これはおもしろそうや』って集まってくれる気がするわ! ウチもできる限り手伝うし、トオルさんもきっとええ感じにフォローしてくれるで! 一緒に最高の講評会を実現しようや! ユヅキさん、頼りにしてるで!」

 ウチはユヅキさんを信頼しつつ勢いでお願いしてみたけど内心は「?」やった。


「ユヅキさん、それならお願いしたい文豪たちがいるよ。きっと時空を超えた講評会にふさわしい人たちだと思う。まず、現代文学の礎を築いた夏目漱石先生、深い洞察と象徴性を持つ芥川龍之介先生、そして人間の孤独と葛藤を描き切った太宰治先生。この3名は、僕たちの議論を哲学的かつ文学的に深めてくれるだろうね。……それに加えて、情熱と美学の化身とも言える三島由紀夫先生、静かな詩情をたたえた川端康成先生、そして平安の雅を極めた紫式部様もぜひお招きしたい。……さらに、観察力と軽妙さが魅力の清少納言様、繊細で哀感あふれる樋口一葉先生、そして力強く自由な愛を描く与謝野晶子先生も欠かせない。……ユヅキさん、この9名をぜひ呼び寄せてくれないかな? それが実現したら、素晴らしい時間が待っているはずだよ。」

 トオルさんは冷静さと期待感を込めてユヅキさんに伝えた。


 ウチは「トオルさん、何を調子に乗ってるねん?」と思ってた。


「わかったわ。厳粛に召喚の儀式を行いましょう」

 そう答えてユヅキさんが画面共有し、ウチたちの画面には立派な教会の祭壇のようなものが映し出された。


「いにしえよりの時の流れを超え、今一度、この場に集い給え。偉大なる言葉の紡ぎ手たちよ、あなた方の知恵と感性をこの講評会に捧げ給え。


夏目漱石先生、思想深き目で現代を見つめ給え。

芥川龍之介先生、象徴と哲学の光をもたらし給え。

太宰治先生、感情の深淵から真実を語り給え。

三島由紀夫先生、美と崇高さをこの場に映し給え。

川端康成先生、静謐なる自然の詩情を響かせ給え。

紫式部様、雅なる言葉の響きを紡ぎ給え。

清少納言様、機知と洞察の輝きをもたらし給え。

樋口一葉先生、感情の流れを語り給え。

与謝野晶子先生、熱き情熱をこの空間に注ぎ給え。


この詩と声の響きを通じ、時空の隔たりを越えて、この場所に降り立ち給え」


 ユヅキさんの召喚の言葉は、とても丁寧で慎重さを備えており、詩的かつ厳かな語り口だった。


 そして、オンライン会議のチャットに文豪たちの言葉が下りて来た。それがはじまりだった。

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