第3話

星は来年のプロテストを2人の恋愛より1番に考えているのが分からなかった。星はクリスマスイブに試合を放り投げてでも夜と逢いたかった。他人の情事を見て遊ぶ様な恋愛にはしたくない。このままだと夜との恋心はフィギュアが忙しくなければ自然消滅しそうである。星はボクシングの方が大事なのと尋ねた。


夜は星も来年は父親と拠点を海外に移したいと話していたよね。何が1番大切かなんて時間と場所によって変わってくるもの、分からないままで良いんじゃないかな。他人は理解出来ない恋愛を楽しんでいる所もある。だから惹かれ合うのかも知れないよと答えた。星は夜の考え方にはついていけないと伝えた。


フィギュアの話はコーチをどうするかという事を父と話しています。夜と話したいのは2人が1番大切にしたい事は何なのかはっきりと教えて欲しいと言う事です。星は夜が恋愛の重要な話を星の夢とごちゃ混ぜにしていると思います。もし夜が本当に分からないままで良いと思うなら付き合っていけないです。


クリスマスイブの日、星はJr.のフィギュアスケートの試合に出場する為に香港に着きました。香港新海離島区にある香港国際空港の入国ターミナルのプレミアムラウンジで香港島への乗り継ぎを待っていました。星は自分の名前を呼ぶ男性の声に気づいてゲートの方を振り返ると夜が星に話しかけています。


夜はプロフィールだけで星が気づくか分からなかったけど、夜の考え方についていけないと星に言われて、夜は星と一緒にいる事を1番大切にしているんだと伝えたくて逢いたくなったんだと話した。星は会いに来てくれて有難う、夜とクリスマスイブに一緒に過ごしたかったんだと言い、星も夜の事が1番大切だよと伝えました。


夜は星の驚いた笑顔が見たくて、購入していたティファニーのネックレスをクリスマスプレゼントとして渡しました。星も突然のサプライズに驚きましたが、好きな人からの贈り物が欲しかったので、嬉しくて気づくと夜の身体にハグしていました。夜は周りを気にしながら、他人が見ているから恥ずかしいよと呟きました。


星は夜に明日の試合、間に合うのと尋ねました。夜は大丈夫だよ、軽量はもう済ましたからレストランで美味しい物を食べようよと伝えた。星はクリスマスだから何処のレストランも一杯よねと言うと、夜は今日の為に予約してあるんだと話した。英国の情緒が残る香港の街で出逢いを果たしたのである。


夜はクリスマスの2人の試合できっと良い結果が出ると思う。そしたらプライベートの時間を共有しないかと伝えた。星と一緒の時間が過ごしたいんだと話し、バリ島のタマン・アユン寺院を訪れると、大切な人とのご縁を結んでくれるので楽しまないかと勧めた。星も聖夜に叶える恋の約束だねと笑顔になった。

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