第2話 異世界通話を始めよう〜ソフィーちゃん編〜
ここは、しーちゃんがいる世界とは別の世界。
鏡合わせのように二つの世界が存在しています。
一つめの世界は魔法が衰退し、科学技術が発展した『現実世界』。もう一つは、魔法中心に技術が発展した『幻想世界』。二つの世界は、
この『終わりの世界』への入り口は、どちらの世界でも霧に覆われた森の中にありました。その入口の先に、隠された学園『ワールドエンドミスティアカデミー』があるのです。
その学園に、うさぎの人形ソフィーがいました。ソフィーは人形ですが、命があります。でも、どうして学園にいるのかソフィーは知りません。気が付いた時にはこの学園に『メイ』という大切なご主人様と一緒に来ていました。メイはこの学園の生徒になりましたが、学園は魔法を使う生徒が通うところです。魔法を使えないソフィーは授業を受けることができません。
そこでソフィーは、メイが授業を受けている間、簡単な雑用や授業のお手伝いをして過ごすことにしました。
「よいしょ、よいしょ」
ソフィーは今日も
「さて次のお仕事は、と」
そう言って元気に歩き出そうとしたとき、
「毎日お仕事頑張っていて、えらいね」
突然、後ろから声をかけられました。振り向くと背の高い学園長が立っていました。眼鏡をかけた学園長の目が細くなっていて、笑っているのがわかります。学園長はソフィーとお話するために、わざわざかがんでくれました。
「えらいえらい」
と頭を撫でられて、
「うふふ、くすぐったいです」
とソフィーが笑うと、学園長もにっこりと笑い返してくれました。優しい学園長は、授業中一人で過ごすことが多いソフィーに、こうして時々声をかけてくれるのです。
ソフィーがクスクス笑っていると、学園長が背中に回していたもう片方の手を前に出しました。その手には長方形の黒くて薄い板のようなものが乗っています。ソフィーは首をかしげました。
「学園長、これは何ですか?」
「毎日お手伝いを頑張ってくれているソフィーにごほうびだよ」
そう言った学園長の眼鏡がキラリと光りました。
「これはタブレットと言う機械だよ。この機械にはアプリというものが入っていてね、このアプリでゲームをして遊ぶことが出来るんだ」
「へえ、そうなんですか。面白そうですね」
画面をじっと見ていたソフィーは、一つのアプリに気づきました。
「学園長、この『異世界通話』って何ですか?」
この時、学園長の唇が
「ここではない別の世界の人とお話ができるアプリだよ。そのアプリを使っている別の世界の人とお友達になることが出来るんだ。ソフィーの登録はもうしてあるから、いつでも使えるよ」
ソフィーの顔がパアッと輝きました。
「私のお友達ですか。うわぁ、とっても楽しみです!」
「特別寮のみんなが、『授業で忙しい間ソフィーが寂しい思いをしてるんじゃないか』って心配していたからね。このアプリでお友達とお話し出来たら、寂しくなくなるんじゃないかな」
「学園長、ありがとうございます!」
ソフィーは嬉しそうにお礼を言いました。
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