6話 村の食料事情と修繕対象
村の食糧の入手先は主に2つある。農作物と狩りで手に入る肉類だ。
まず農作物についてだが、農具がボロボロで使い物にならないのが大半だ。それ故にまともに畑を耕すことができず、農作物の生育に悪影響を及ぼしているのが現状である。また作業スピードが遅いため、畑の大きさに限りがあるというのもあるか。
そのため収穫量が少なく、食料が村全体に行き渡らなかったり、形の悪さから行商に売れなかったりしている。
農具を改善すれば、この辺りの改善につながるはずだ。
続いて狩りについてだが、狩りの際に使用されるものは主に武器としての剣、槍、弓矢。防具としての鎧である。
まず弓矢は村の人間が手作りをしている。ゆえに当然だが中々真っ直ぐは飛ばず、狩りで大活躍かといえばそこまでの効果はない。当たれば御の字であり、ないよりはマシという程度だ。
ちなみにここに金属の使用はないため、修繕対象にはならない。いつか金属から武器を自在に作れるようになったら、クロスボウ辺りを用意してあげたいところだ。
他に武器として使用しているのが槍や剣になる。
これはどちらかというと、逃げずに向かってくることが多い魔物系が使用対象となる。
ちなみにツノウサギの件からわかるように、魔物でもウサギ、ウルフ、イノシシ系は普通に食料になる。
この時、使用している槍や剣がボロボロだとどうなるか。
もちろん仕留めきれずに逃げられることもあるが、何よりも恐ろしいのが仕留めるのに苦労し、こちら側が怪我を負うことである。
怪我を負った際に回復する手段もないため、回復に時間がかかったり、場合によっては死に至ることになる。そうなれば貴重な食糧調達メンバーを失うことになるのだ。
実際に年に何人か魔物に殺されている。
僕の父さんもその1人だ。だからこそ、剣や槍の修繕は率先して行うべき事柄ということになる。
同様の理由で防具類も優先的に修繕すべきものになる。ただ金属を使用している鎧を纏っている人は少なく、大半が丸腰か、革鎧を装備している。
また金属の使用範囲も狭いため、おそらくではあるが武器よりは優先順位が下がるはずである。
「きっとデルフさんもそう考えるだろうな」
故に武器類が最優先となることであろう。
僕はひとりそうあたりをつけた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます