ゆるふわ系女子モモカちゃん

柊葵

第1話 友達

「モモカちゃん!」

「なーに?」

...私はゆるふわ系女子、藍橙桃香こんとうももか。可愛いものが大好き。

みたいに思われているカッコいいものが大好きな中学1年生。

本当はピンクとか好きじゃないけど、バレたら、らしくないってきっと思われる...。

だから皆に隠している。私もちゃんとした友達が欲しいと思っている。

どの子も私をモモカちゃんってよぶ。メッチャ嫌だ。

けどそんな私にもちゃんとした友達ができた。

「ごめん志穂しほちゃん。まった?」

「いいえ。大丈夫よ。」

彼女は河本志穂かわもとしほ。高嶺の花と呼ばれている。私のクラスメイトであり、友達。


ヤバい教科書忘れちゃった。

「ごめん河本さん。ちょっと教科書一緒に見せてくれない?」

「...っ!良いわよ。」

なんか怒ってる?...まあいいか。

「ありがとう。」

「どういたしまして。」

これが初めての会話。

そこから何回か志穂ちゃんが話しかけてきてくれて、仲良くなったんだ。

こわかったけど、カッコいいものが大好きなことをいったらね、なんて言ったと思う?

「いいじゃない。あなたらしくて。」

って言ってくれたんだ。

志穂ちゃんも私が初めての友達なんだって!


志穂視点

「ごめん河本さん。教科書一緒に見せてくれない?」

(なにこの子。めっちゃ可愛い子しかも、わたしに話しかけてくれる人なんて何ヶ月ぶりかしら。久しぶりじゃないのっ!)

「良いわよ。」

「ありがとう。」

「どういたしまして。」

なんだったのかしら。

...よく見るとこの子、カッコいいシャープペンシル使ってるのね。

...カッコいいものが好きなのかしら。

ー翌日ー

「ねえ、あなた。」

「なあに?」

「実は―」

ー数週間後ー

「ねえ河本さん。」

「何?」

「わたしね、カッコいいものが大好きなの。」

「(どうりで)いいじゃない。あなたらしくて。」

「私あなたが初めての友達でよかったわ。」


次回 第2話 友達とお出かけ お楽しみに!

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ゆるふわ系女子モモカちゃん 柊葵 @Hiiragi_Aoi

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