第6話 Subを癒すサブスク

「俺らSubは、Domに支配されたいと思う生物です。そんな中、適切な相手のDomがいないと、俺らは下半身の欲やら本能的な安心感を得られないわけです。そんな由羽さんに朗報です。このアプリは、なんと! Domの動画配信者がplay動画やCommand動画を投稿してくださるので、画面越しではありますがDomとplayできちゃう素晴らしいサブスクなんです」


「へえ。画面越しのAVみたいなもんか」


 由羽は感心したように目を伏せる。


「センパイ。言い方言い方」


「で? DomがSubの視聴者にCommandしてくれるってわけか」


「そうそうそうなんですっ。美男美女ばかりで、推しを決めるのも難しいんです。このアプリのDomの動画配信者は、皆このサブスクを運営する会社の専属Domなので、怪しいサブスクじゃないです」


「ほーほー」


 普段おとなしめのじゃけくんが、こんなに熱心に語る姿を見たことがないため、由羽はまじまじとその様子を見た。


 ……ーーちょっと気になるな。


「とりあえず、やってみないとわからないと思うので招待コードを送っておきますね」


 じゃけくんからメッセージが届いた。確かに、招待コードが添付されている。


「うっわ、俺が語りすぎて時間あっというまだった。すみません、これから予定あるんで今日は失礼しますっ」


「いーよ。また聞かせろよ。大人のサブスクの話」


「はーい!」


 はい。会計は俺持ちです。もちろん。センパイなのでね。


 バスクチーズケーキとキャロットケーキ、アイスティーとハーブティーの支払いを済ませて家に向かう。


 帰宅してから、掃除やら洗濯やらを済ませてからなんとなくテレビを付けた。夕方のニュース番組だった。


『今日の特集はDomとSubのメンタルケアについてご紹介します。第2の性の専門医として、全国で多数のクリニックを運営する佐藤医師にお聞きしました』


 あ、この佐藤医師って確かyourfにも時々髪を整えに来てくれるお客様だ。お医者さんの話は聞いとこうと、由羽はテレビの音量を3つ上げた。

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