お前、あいつのコト好きだったんだろ?……悪い、俺シちゃった!

なつめx2(なつめバツに)

第一話 お前さ、茅子のコト好きだったんだろ?

「お前さ、茅子かやこのコト好きだったんだろ?」


 俺たち三人、茅子、とおる、そして俺(たけし)は同中おなちゅうの幼馴染みだ。

 いや、茅子と暢が家も隣同士のホントの幼馴染みだった。

 そして、暢が茅子に惚れてるのは誰の目にも明らかだっのだが、残念ながら、茅子は気づいていないという〝幼馴染み〟だった。

 

「な、な、なに…い、言って、んだよ……そんな訳あるかy…」


 とおるという字は『暢気のんき』の〝のん〟だ。茅子も『とおる』でなく『のん』と呼んでいる。

 だから、ズバっと言った方が親切だと思ったのだ。


「……悪い、俺シちゃった!」


「ふぇ!?」

 正確に伝わらなかった……だろうか?

「『しちゃった』って……き、き、キス……とか?」

 それでも、の話だとは判ったようだ。


「いや、抱いた!」


 だから、ズバリ、話した。




「一昨日、○○(マンガだ)を貸してくれって言うんで、ウチにあげたら、本棚の後ろに隠しといたエロマンガを見られてな……」


「ここで読んでいって良いかしら?」

 茅子が、にまっ、と笑って言った。

「読みたいのかよ?」

「こうしてに二人切りになるコトもあるしぃ、丈がどういう〝性的嗜好〟を持ってるか……確認しておくの、大事じゃない?」

「言ってろよっ!?」

「ま、ホントは、ウチで読んでて見付かったら、ヤバいでしょ?……丈が(笑)」

「何で『俺が』だよ?」

「丈に借りたって言うから」

「判ったよっ!……好きなだけそこで読んでけっ!」

「ありがと♡」

 茅子は俺のベッドに寝転がってを読み始めた。


 ―― いや、『そこ』とは言ったけど……ベッドに無防備に寝転がってんじゃねーっ!?

 見えてんぞっ♡


 半分くらい読み進めた頃、茅子が振り向いて訊いてきた。


「ねえ、たけしって童貞?……童貞だよね(笑)」


 ―― い、いきなり、なに……き、訊いてきやがりますか?

 しかも、俺のエロマンガを読みながらっ!?


「の、ノーコメントで……」


 俺は必死に動揺を隠して答えた。

 茅子は納得したのか(?)それ以上追及せずにに戻った。


 俺はバレなかったと、ほっ、としていたんだが……一冊丸々読み終えた茅子が、ベッドに坐リ直して言ったのだった。



「ねえ、あたしで童貞捨てとく?」



 俺は、かなり、動揺していたと思う。それでも必死に言い募った。

「いや、『ノーコメント』って言ったよな?」

 しかし、茅子は、ちろん、と上目遣いで俺を見た。


 ―― そういうの、可愛いので止めて貰って良いですかね?


「普通さ、そこで『ノーコメント』って言ったら、『童貞です』って言ってるのとじゃん?」


「な、なんでそうなるっ!?」


「丈の好きな女子が『処女ですか?』と訊かれて『ノーコメント』って答えたら、どっちだと思う?」


100%ひゃくぱー『経験済み』だよな」

「それと、同じじゃん♡」

「えっ!?……逆じゃね?……いや、良いのか?」

 俺は納得するしかなかった。


「で、どうする?」

 茅子が、ちろん、と視線を絡ませてくる。

「い、良いのか?」



「あたし、処女じゃないけど、それで良ければ……だけどね(笑)」



「…………い、いいっ!?……茅子と出来るなら、構わんっ♡」


「即答でなかったのが、ちょっち、気に入らないけどぉ(笑)」


 嗤いなから立ちあがって茅子がショーツを脱いだ。

 いや、右足だけ抜いたショーツを左足の膝上に引っかけて俺に、ジト目、をくれた。


「こういうのが好きなんだよね……た・し・かっ♡」


 くっそ、んじゃなかった。

 そのまま、ベッドにあがりスカートを捲って〝M字開脚〟した茅子がに言った。


「いきなり、濡れてもないのに入れられても、痛いだけだし……丈、舐めてくれる?」

「い、良いのか?」

「まあ、今日一日汗も掻いたし、オシッコも何回かしt…」

「良い、舐めるっ♡」


「今度は即答かよ(笑)」


 嗤って両手の指で、くぱあ、している茅子の股間に顔を埋めた。


 オシッコの臭いか判らないがエロい臭いと舌先にピリッとくる茅子のに興奮が秒でMAXに跳ねあがった。


 ―― 暫く夢中で舐めていたのだが……反応が、無い。


 いや、童貞だしぃ、ク●ニなんて初めてだしぃ……直ぐに感じさせられるなんて思いあがってはいなかったが、飽きたようにさっきのエロマンガを読み始めるって、どうなんだよっ!?


 俺は少し、いらっ、として訊いていた。

「あ、相手は誰だよ?」

「ん?」

 マンガから目を外して、ちら、っと俺を見て素っ気なく答えた。

「中三の時、親が付けた家庭教師のイケメン大学生」

「ヤッパ、あいつかっ!?……ぜってーヤバいって暢と話してたんだが……くっそっ!?」

 茅子が嗤ってやがる。

「い、いつだよ?」



「初日の授業前(笑)」



「……………………い、いくら……なん、でも…」

「まあ、あたしもガキだったし……あいつ口も上手いし、手も早いし、イケメンだしぃ(笑)」

「くっそ、くっそ、くっそおおおっ!?」


「だけど、初めてでも痛くないようにって、、になるまでク●ニして、く、れ、た、け、どぉ?」


 いる俺に、ちくり、言ってきた。


「お、お、俺のも……な、舐めてくれよっ!」

 悔し紛れにそう言うと、あっさり、OKがでた(笑)。


「良いけど、あたしふぇ●はから巧くできるか判んないよ?」


「えっ?……なんで?」


「さっき言った《初体験》の時、当然だけど、えろっえろな、ちゅー、されて……」

「ふ、ふ~ん…」

「すっごーく、気持ちかった♡♡」


 ―― 訊いてねーからっ!? (`Δ´)


「その時、思ったんだよね……ちゅー、と処女は、このイケメンにくれてやるけど、にナンカ〝はぢめて〟をあげたいなって(笑)」


「お、おお……」


 ―― 嬉しいんだが、微妙っつうか(笑)。


「んで、ふぇ●は絶対しないってきた……」


「お、おお……」


「もう一つがなにか、聞きたい?」

「い、一応、訊いておくかな?」


「聞いたら、……良い?」


「や、まって……」

 俺はを前に暫く固まった。


 ―― ふぇ●以上に茅子のって、あるか?

 初キスも、処女も、既に無い……他に、なにが?


 俺は無い頭を搾って考えた。

 そして、答えを決めた ――



            【つづく】

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