尽きないインク

オーストリアのとある博識な文豪が、蚤の市で使っても中身がなくならないと言うインク瓶を手に入れた。

ならばこれを使い切ってやろうと意気込んだ彼は、思いつくことわかったこと見た事聞いた事降りてきた事、この世のありとあらゆる事物事柄をなんでも紙にしたため続けたがそれでもインクは使い切れず、やがて彼は自殺したらしい。

その彼が死ぬ前に記した文章は「書くものが尽きた。」だったという。

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