赤いサテンクロス

第二話『ビリビリ!! ミニスカー・サンタ』

　煉瓦製煙突型射出機（チムニー・カタパルト）から放たれた、三角Δロース（サンタ・デルタΔフォース）のサンタクロース二人を紹介しよう。

　一人目は、稲妻細疵（いなづまさいし）のサンタクロース。その名も……

　ミニスカー・サンタッ！！

　彼（・）は、電撃を操るサンタだ。

　額（ひたい）に、壺屋（ポッター）のハリー的な稲妻形（いなづまがた）の傷があるが、それは過去の熾烈（しれつ）な戦いで負った傷…………ではなく、反重力雪車（アンタイグラヴィティ・ソリ）から落っこちて負った傷である。

　必殺技は〈三太の雷撃（サンター・ボルト）〉。

　手から眩（まばゆ）い電撃の光線を発する。

　たまーに、ではあるが、気を抜くと、電圧・電流の調整をミスって、不発の静電気をかますドジっ子である。

　好きな酒は、トマト汁入りビール（レッドアイ）。

　ちなみに、彼（・）はミニスカなんて……

　履（は）いてない。

　あくまで、"mini scar（小さな傷）"を額に隠し持っているだけである。

　ちなみに彼は、男性の体で女性の心（トランスジェンダー）であるが、生粋（きっすい）の全体主義者（グローバリスト）……ではなく、LGBTQ＋を推進しているわけではない。他人（ひと）に自分の価値観を押し付けたり権利を侵害しない程度に、表現の自由を強く掲げる、常識人である。

　ミニスカー・サンタは、三角Δロース（サンタ・デルタΔフォース）（去年は三人いたが今は二人しかいない）の紅一点（こういってん）、つまりはオネエサンタなのだ！

　紅一点とは言いつつも、衣装が紅白なのは、もう一人の三角Δロース（サンタ・デルタΔフォース）メンバー、サンタク・サンタも同じなので、ちょっぴりややこしい。

　あ、軍における階級は、大佐（タイサ）。